映画『ネイビー・シールズ:チーム6』と『ゼロ・ダーク・サーティ』同時期、同材料の映画です!!

 

 

この二つの映画は、ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害にいたる経緯を描いた実話を元に作られたフィクション映画ですが、公開日がひと月あまりしか違わず、話が話ですので、きな臭い事情が背景にあるみたいです。

 

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目次

 

 

1.背景

アルカーイダの指導者ウサーマ・ビン・ラーディンは、アメリカ合衆国連邦政府によって、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件の首謀者と断定され、それ以来アメリカにとってビン・ラーディンを抹殺することが一つの大きな目標となっていました。

 

アメリカ合衆国による大規模な捜索にもかかわらず、拘束することができないまま10年近くが経過しましたが、2011年5月2日、パキスタンにおいてアメリカ軍によってウサーマ・ビン・ラーディンの殺害が確認されました。

 

2.公開日

ネイビー・シールズ:チーム6

この映画はテレビ映画であり、劇場では公開されいませんが、2012年11月4日、ナショナルジオグラフィックチャンネルで公開され、翌日からネットフリックスで配信されました。

 

放映から2日後の11月6日は、当時のオバマ大統領の再選投票日であったため、本作はオバマの功績をアピールするプロパガンダ映画ではないかとの批評がありましたが、製作側はこれを否定しています。

 

ゼロ・ダーク・サーティ

一方こちらは、党派的な政治的論争は撮影が始まる前から既に沸き起っていて、オバマ政権の反対派たちは、『ゼロ・ダーク・サーティ』の公開予定日は11月の大統領選挙の1ヶ月前の10月であり、ラーディン殺害指令を国民に思い出させ、オバマ再選を支援するものであると主張していました。

 

しかしながら、配給元のコロンビア映画は公開予定日に政治的要因があることを否定し、2012年12月19日に公開しています。

 

3.タイトル

ネイビー・シールズ:チーム6

この作戦に参加したアメリカ海軍の特殊部隊ネイビー・シールズを中心とした約15人(25人説もあり)のメンバーは、シールズから派生した対テロリスト特殊部隊「DEVGRU」(デブグルー:海軍特殊戦開発グループ:旧シールズ:チーム6)のメンバーであったとされていて、このあたりでタイトルにされたのでしょう。

 

ゼロ・ダーク・サーティ

ワーキングタイトルは『For God and Country』でしたが、正式タイトルの『Zero Dark Thirty』はティーザー予告編が公開された際に公式に確認されました。タイトルは軍事用語で午前0時30分を指し、この作戦が開始された時刻を指していると思われます。

 

4.ストーリー

ネイビー・シールズ:チーム6

CIAはテロの首謀者とされる、ビン・ラディンの行方を追っていましたが、元ビン・ラディンの連絡係を尋問し、パキスタン北部の街アボッターバードに、ある「重要人物」が潜伏している可能性が高いことをつきとめました。

 

そこでCIAは建物近くのアパートに、ワセム(ラジェシュ・シュリンガーピュア)ら工作員を潜り込ませ、出入りする人物の監視、関係者の尾行を行い、ビン・ラディンが潜伏している証拠をつかもうとました。

 

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一方、アメリカ本国で休暇中のスタナー(カム・ジガンデイ)らネイビーシールズ隊員たちに出動指令が下ります。 隊長の少佐(ロバート・ネッパー)以下、 部隊はアフガニスタンへ送られ、目標の建物に見立てた施設で入念な訓練を行います。

 

CIAの防諜分析官、ホリンズ(キャスリーン・ロバートソン )とクリスチャン(エディ・ケイ・トーマス )は、アボッターバードに潜伏中の人物が、ほぼビン・ラディンで間違いないとの見立てを局長(ウィリアム・フィクトナー)へ報告しますが、決定的な証拠が得られず、襲撃への許可がおりずに苛立っていました。

 

業を煮やしたホリンズは、ついに大胆な手段で証拠を集めようとし、現地の医者に協力を依頼して、子供へのワクチン注射を名目として医者を施設内に潜入させました。

 

医者に密かに取り付けたカメラの映像を分析していたクリスチャンは、護衛の戦闘員が持っていたAK-47に注目し、その銃は、かつてビン・ラディンのビデオメッセージに映っていたAK-47と同一のものであることが判明し、決定的な証拠であるとして局長へ報告すると、ついにビン・ラディン殺害計画の許可がおりました。

 

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2011年5月2日深夜、CIA本部で、多くの関係者がリアルタイムで映像を見守る中、施設内に潜入した部隊は次々と戦闘員を射殺し、ついに最上階にいたビン・ラディンを射殺し、遺体を持ち帰り、シールズ隊員に死傷者もなく作戦は完了します。 オバマ大統領が、ビン・ラディン殺害の声明を発表し、エンドロールとなりました。

 

ゼロ・ダーク・サーティ

CIA分析官のマヤ(ジェシカ・チャステイン)は、2003年にパキスタンのCIA支局に配属されました。ブラック・サイトでは同僚のダン(ジェイソン・クラーク)が、アメリカ同時多発テロ事件の資金調達者とされるアマール(レダ・カテブ)を尋問していました。

 

そして、マヤはダンやジェシカ(ジェニファー・イーリー)、ジャック(ハロルド・ペリノー・ジュニア)、トーマス(ジェレミー・ストロング)、J.J.らとともに情報収集に取り組んでいました。

 

あるときアマールは巧みに強弱緩急の付けられた拷問に、豊富な食べ物と飲み物が与えられて、マヤとダンの前でアマールはついに「アブ・アフメド・アルクウェイティ」という名前を告げました。それは以前は明かされなかったビン・ラディンの連絡係の名前でした。

 

そこで、アルカーイダの医師を買収し、情報を聞き出そうとするCIA。しかし2009年12月30日、アフガニスタンのチャップマン基地に現れた医師は身体に巻いた爆弾で自爆し、これによってジェシカが死亡しました。それからさらに、アブ・アフメドがすでに死んでいるという情報も、マヤにもたらされました。

 

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膨大な情報の解析から、アブ・アフメドの本名が割り出され、死亡情報は誤りだとマヤは訴えました。懐疑的だった上層部もついに折れて、ダンはアブ・アフメドの親族の電話番号を得るためにクウェートに飛び、大金が使われます。

 

電話の盗聴から、アブ・アフメドの居所がパキスタンだと特定され、さらに追跡を続け、アブ・アフメドがアボッターバードという町の屋敷に住んでいることが判明し、マヤはこの屋敷にビン・ラディンがいると確信しました。

         

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2011年5月2日、ヘリコプター2機による奇襲作戦が決行されました。ビン・ラディンは射殺され、マヤはアフガニスタンのジャラーラーバードの基地で遺体を確認し、マヤ1人のために特別に仕立てられた飛行機の中で涙するのでした。

 

5.まとめ

ネイビー・シールズ:チーム6』の方は、タイトルにするように「チーム6」のメンバーやリーダーのプライベートまで描いていましたが、いまいちその決着も曖昧で、プライベートを描くことにどれだけの意味があったのか疑問です。

それならこちらはこちらで、アメリカのみならず世界最強の特殊部隊「チーム6」にもっと比重をかけてもよかったのではないかとの後味が残りました。

 

ゼロ・ダーク・サーティ』は丁寧で、緊迫感もあって、まるで優れたノンフィクションかドキュメンタリーのような映画で、テロと隣り合わせの仕事場という緊張感、巨悪を追いかける使命感、そしてクライマックスの襲撃シーンと、どれも胸躍るスペクタクルで見ごたえ十分でした。

シールズ隊員が出撃直前でも屈託なく蹄鉄投げに興じているのを見たマヤの表情や、CIA長官のちょっと下品な物言いで、さりげなく決断するところに脚本のシタタカさを観ました。

 

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