映画『アパルーサの決闘』名優の演技が見ごたえの映画です!!

 

 

 

ザ・ウェスタンです。派手さはありませんが西部劇のストーリーのほとんどのパターンが出てきて、それを4人の名優が演じて見ごたえの映画となっています。

 

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保安官業のガンマン2人が新しい町で保安官と助手になりました。悪人のボスを逮捕したのですが、保安官があばずれ女の未亡人に熱を上げ、あげくにボスを護送中に、女を人質にされてやむなく逃がしてしまいます。
昔馴染みが敵となり、インディアンに襲われたり、留置場でのボスの争奪戦の撃ち合い、と正統派西部劇の典型パターンを盛り込んで、助手は保安官を思い、恩赦で復帰したボスと決闘して排除します。助手は保安官を幸せを祈り「シェーン」のごとく背中に哀愁を漂わせて、町を去ってゆきます。

 

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ヴァージル・コール(エド・ハリス)と相棒のエヴェレット・ヒッチ(ヴィゴ・モーテンセン)が、アパルーサの町で保安官とその助手となって、町を牛耳る悪玉牧場主に立ち向かいます。

ナレーターも兼ねるヒッチの語り口と、男たちが交わす言葉が実にシンプルで味わい深く、間が効いていて、心地よく聞こえます。そしてなによりも、本来脇役である位置のヒッチが、実は陰にも表にも主役となっています。それをヴィゴ・モーテンセンが控え目ですが存在感のある演技を見せてくれます。

 

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ヒッチは、ウェストポイント(アメリ陸軍士官学校)の出で、本もよく読み、エイト・ゲージのショットガンを愛用しています。一方、コールは、クラウゼヴィッツ戦争論をことあるごとに持ち出しますが、会話の中で単語を間違えて使ったりします。

15年来のつきあいでヒッチはコールを理解し好きなんでしょう、何でもコールに従っています。

 

駅馬車からふらっと降り立った未亡人のアリソン(アリー)・フレンチ(レネー・ゼルウィガー)が、ホテルのピアノ弾きとして町に居つくことになり、コールは初めて恋心を抱いた白人女アリーに夢中になります。コールは、アリーの尻軽さを知っても彼女から離れることができません。

 

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このアリー、隙あらば誰にでも気を引き娼婦顔負けの色気を振りまきます。ヒロインとしては綺麗でも可愛くもなく、笑顔も鼻につきます。はっきり言って不快感さえ抱きますが、これがレネー・ゼルウィガーの演技であり、持ち味とあれば、してやられたのかもしれません。

 

コールの恋心は、アリーがヒッチの気を引こうが、人質になったときのリーダーと寐ようが変わりません。町はずれに家を買ってまでです。思わせぶりなアリーの手管にハマってしまっているのが自分でも悲しいのです。
この無骨で情けない初老の西部男をエド・ハリスが演じているのですが、彼のイメージはドイツ軍将校が最もお似合いで、西部劇と聞いただけで違和感がありました。ヒッチに難しい言葉を尋ねるところなどはまるで似合いません。
しかしながら、そこはエド・ハリスのしぶい演技と存在感、達者なモーテンセンとゼルウィガーが周りで補って余りあります。

 

そして、カウンターヒーローの悪玉牧場主ランダル・ブラッグをジェレミー・アイアンズが知的なヒールをベストマッチで演じています。さすが、トニー賞アカデミー賞エミー賞の三冠受賞者です。誇張も力みもなく、主役を見事に引き立てています。

 

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また、連邦保安官助手や、敵方に雇われたガンマンたちは、ものの道理をわきまえているし、ヒッチのお気に入りの娼婦ケイティ(アリアドナ・ヒル)は気持ちの良い女性であり、西部の女の本質を語ります。

 

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この映画、まさに西部劇、シンプルなストーリー、埃っぽい街路、酒場の乱闘。主役級の役者が4人が絶妙のバランスでそこにあって、心地良い余韻がありました。