知って納得!一脚のすすめと使い方!


一脚のルーツをたどると、そもそもはカメラ用ではなくその昔に兵士が銃を支えるものとして使用されていたそうです。それが時代とともに銃が軽量化していくにつれてそういう使い方はされなくなったようですが、カメラ用の一脚として今もなお残っています。

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一脚は三脚に比べると、必要性やどういうケースで使用すればいいかがわかりにくいのですが、今回はカメラ用としての一脚の必要性から使用シーン、一脚の素材、実際の使用例などを紹介します。

目次

 

1.一脚とは

一脚とは、雲台もしくはカメラなどを支える台座の下に、伸縮可能な1本のパイプを備えた撮影用品のこと。いわば、三脚の脚を1本だけを取りだしたものと考えればいいでしょう。主にカメラのブレを抑えたり、重量のある超望遠レンズを支えるために使用するのですが、三脚のように自立する固定台座ではないので、撮影者自身がカメラないし一脚を支えながらの使用となってきます。

 

2.一脚の必要性

カメラを始めると綺麗な写真を撮ろうとハイスペックなカメラを求めがちです。例えば、暗いところでの手持ち撮影時に、綺麗に撮るために何万円もかけて、下手したら何十万もかけてハイスペックなカメラを買おうとしがちです。しかしながらそこに一脚が1本あれば、ハイスペックなカメラでなくてもISOを下げて綺麗な写真が撮影できたりします。当然一脚であれば何万円も投資する必要はありません。

そういった状況やシチュエーションによっては何万円もかけてハイスペックなカメラを買うよりも、数千円の一脚の1本あった方がコスパよく綺麗な写真が撮れる場合があります。単にお金をかければいいというわけでもなく、賢く状況に合わせたものを用意できるようになることが必要です。

 

標準レンズで撮影するときよりも望遠レンズとの組み合わせでの効果も高く、レンズの重さを支える意味でも有効だし、スポーツや鳥、飛行機など動く被写体をカメラを一脚で保持しつつも、三脚ではできないような自由度のあるとり回しで被写体を追いかけたりと、実際に一度使ってみると腕への負担も少なく楽に撮影できるのを体感します。

 

バリアングル式の液晶モニターを備えたデジタルカメラも増えてきたので、アイレベルに限らず、低い位置での撮影においてもその活用範囲は広がったといえるでしょう。とにかく、設置場所という点では三脚に比べ一脚はかなりのアドバンテージがあり、ちょっとした人ごみ、運動会や動物園に水族館など狭い範囲でかつブレやすい状況下での撮影に大変便利でになってきます。

 

3.一脚の利点

1)ブレを抑える

まずブレ軽減の面では、周囲が薄暗くなりシャッタースピードを遅くして撮影したいときや、望遠レンズによるブレの増大を手持ちでの撮影に比べかなり抑えるのに効果があります。

2)狭い場所でも広げられる

一脚は三脚ほどの設置場所の広さが必要ないため、ホールの座席や、ちょっとした街の中、大勢の人中や、とっさの撮影にも優れています。

3)コンパクトで、持ち歩きが楽

また三脚に比べて小型軽量であるため、とり回しの容易さから、スポーツ写真の現場で使用されている姿を目にすることが多々あります。三脚もカメラ自体を支えてくれるので、撮影者にカメラの重みを与えることはありませんが、自身がよく動くような撮影の場合などでは、やはり脚自体が軽い一脚にカメラの重量を支えてもらいながら撮影に集中できることになります。

4)三脚よりも値段が安い

一脚であるが故に3分の1近く安価になることになります。

5)設置に時間がかからない

これも一脚であるが故に脚2本分伸ばす時間が短縮されます。

 

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4.一脚のデメリット

1)安定感が三脚ほどではない

当然ながら、安定感を比べると三脚には劣り、一脚で星空撮影などの長時間露光はまず無理です。完全に構図を固定するような撮影はできないと思った方が良いでしょう。

2)使うシーンが分かりにくい

使うシーンが分かりにくく、どこでどう使っていいかがわからない、というのが手を出しにくい理由で、一脚の使用シーンは結構限られてしまうため、わかりにくくなります。


5.一脚を使うシチュエーションをまとめてみると

1)子供の運動会や発表会での撮影

運動会の撮影など、周りの親御さんもみんなカメラを手にするので、幅をとる三脚はたてづらいく、かといって手持ちで撮影して、気がついたらブレブレの写真ばかりということにもなりかねません。そんな時に一脚という選択肢がベストとなります。ブレも防げて、狭い場所にでも簡単に立てることができ、人垣の上からのハイポジションも可能となります。

2)手ぶれ補正の無いレンズ、カメラを使っている時

手ぶれ補正の無いカメラやレンズを使っている時に、コンパクトな一脚を持ち歩いていれば、いざという時にブレの少ない綺麗な写真を撮ることができます。

3)スポーツ撮影や動物撮影などで望遠レンズを使う時

スポーツ撮影や動物撮影などでは望遠レンズを使用することが多くなります。そんなときに一脚があると非常に便利で、望遠レンズの手持ちの撮影はなかなか体力を奪われるものですが、一脚があれば、カメラを支えてくれ、なおかつ小回りも効くので、いざという時のシャッターチャンスも逃しにくくなり、またブレの防止にもなってきます。

 

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6.一脚の選び方

一脚選びをするには一脚の種類や特徴をしっかり捉え、自分が使う上でなにが大切かを把握するべきでしょう。

1)一脚の雲台タイプ

一脚には雲台のついているものとついていない(角度調整のできない)雲台がありますが、基本的には雲台ありを購入することをおすすめします。雲台には大きく分けて3種類あります。それぞれの特徴についてまとめてみます。

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a)2WAY雲台

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上下左右の2方向それぞれ個別に角度が調整できる雲台のこと。

 

b)3WAY雲台

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上下左右に加え傾きの、3方向それぞれに個別に角度が調整できる雲台のこと。

 

c)自由雲台

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その名の通り、自由にカメラの角度を調整できる雲台のこと。

 

d)ビデオ雲台

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動画撮影時に左右や上下に滑らかに動かせる雲台のこと

 

2)一脚・三脚の素材

一脚の素材の種類については、一脚も三脚も素材は大きく2つで、アルミとカーボンがあって、それぞれにいいところ(メリット)、悪いところ(デメリット)があるため、そこをしっかり理解した上で、自分の使用用途にあったものを選ぶことになります。

アルミはカーボンに比べると重量が重く、振動減衰性が劣り、概ねアルミはカーボンに比べて価格が安くなります。


7.一脚の使い方

ブレを抑えるという目的は同じですが、その使用方法は少し違ってきます。使用法にこれといった正解というものは無いのかもしれませんが、基本的な使い方や応用的な使い方をいくつか紹介していきます。

1)自由雲台を活用してさらに自由度の効果を上げる

特別な理由がない限り、雲台を装着して使用した方がいいでしょう。一脚に装着する雲台は、一般的に自由雲台がよく使われています。ただ、主に動いている被写体、スポーツ選手や乗り物などを流し撮りするときなどは、ブレもそうですが、機材の負担を脚にあずけるという時に雲台を使用せずに使うこともあります。

2)一脚をセッティングする高さはアイレベルが基本

まず、一脚を伸ばす高さですが、三脚と同じように基本的には撮影者自身の目の高さにカメラのファインダーが来るようにセットします。ただ、デジタルカメラの使用に際しては、背面液晶モニターをファインダーとして撮影できるカメラも多いので、あくまでも自分が被写体をよく確認できる高さにセットすればいいということになります。

3)一脚には雲台が付属しているものと、別売のものがある

自由雲台付きがお勧めですが、付いていないものも市販の気に入った自由雲台を装着できます。

 

4)一脚の構え方

構え方としては、一脚を垂直に立ててカメラを支えたり、雲台を使うことを前提に、一脚を少し斜め前に出して支えたりします。撮影者の足は肩幅程度に開いて構えますが、片足を一脚の前に出して靴で押さえるような構えをしたり、また押さえる金具を付けている一脚もあります。段差などを利用して一脚の足を安定させるのも良い方法です。

 

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どちらにせよ自立しないので、撮影者自身で一脚やカメラを補助するのですが、このとき、一脚の脚を掴まずに、カメラやレンズなどを手持ちで撮影するようにカメラ側を保持するとブレをいっそう抑えられます。

 

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また、雲台自体をフリーにして撮影するということも広く知られているようですが、ファインダーで撮影する場合ならともかく、ライブビューでの撮影だと少し安定感がつかみにくいので、その場合は雲台を固定して撮影するなど、適宜状況に応じて撮影者の慣れに応じた使い方の選択が必要となってきます。

2)地面に立てるだけではない使い方

ほかにも一脚の使い方として、脚を伸ばさずに縮めた状態で胸に押し当てたり、ベルトのバックルのあたりで固定するといった使い方もでき、地面に脚を伸ばしたとき同様にしっかりカメラを安定させることができます。伸ばしたときに脚が細くなるコンパクトな一脚の使用時にはおススメの方法となります。

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簡単な動画撮影にも有効ですが、変わった使い方として、一脚をスタビライザーのようにして撮影することも行われているようです。これは一脚を少し地面から浮かし、その重さを重心にして滑らかなパーンを行なうもので、慣れが必要でしょうが、激しい動きの被写体で無ければ意外と効果的でしょう。

8.一脚の発展形?

このように一脚は多くのメリットがありますが、何といっても自立できないのが、最大のデメリットではあります。ハンドストラップなどで、うかつな転倒を防ぐような工夫もありますが、片手が塞がれるのは避けられません。そこで下部に短い三脚を備えて自立する製品も各社から登場しています。当然当たり前の三脚には及ぶべくもありませんが、使い勝手が良くなることは確かでしょう。なんでも、ハワイのユーチューバーの間ではこのタイプが常識になってきているみたいです。

 

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9.まとめ

簡単に一脚の基本的な使い方や利点などを述べてみましたが、三脚は所有しているが一脚は持っていないという人は多いのですが、実際は風景や夜景、花火など意外と三脚を使う機会が限られていることも多いようで、日常撮影するなかで、重い三脚は持ち歩くのがおっくうというのが正直なところでしょう。

手振れ防止機構が進化してきたので、当然どこでも三脚を使うというのはナンセンスかもしれません。ただ、それでも三脚まではというときに一脚は大変便利な機材だと思われます。適切に使えば確実にかなりのブレ軽減効果を得られたり、機材の重さの負担をなくしたりと活用範囲は広いことは確かです。小型の一脚などは、撮影に赴くときにとりあえずといった感じで1本カメラバッグに忍ばせておきたいアイテムでしょう。