人気アクション映画シリーズ第2弾です。今回もスタートは駐車場からですが、場所はアメリカ、車はアウディとなりました。のっけから、ジェイソン・ステイサムの切れのいいアクションで始まりますが、本題はピンチヒッターの運転手での話となります。
ある日フランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)は、噂を聞きつけた連邦麻薬対策委員長ジェファーソン・ビリングス(マシュー・モディーン)から、休暇に入った正運転手が復帰するまでの間だけ、6歳の息子・ジャック(ハンター・クラリー)の通学の際の送迎を頼まれました。
ジャックを連れて行った病院で先回りしていた麻薬カルテルのオーダーを受けた国際テロリスト集団の女テロリスト・ローラ(ケイト・ノタ)がいきなり発砲してきました。危機一髪難を逃れて自宅前に着きましたが、門前で車ごと拉致されてしまいます。
ビリングス夫妻の元に脅迫電話がかかり、子どもの命が惜しければ指定した場所に連れてこいといいわれます。フランクは、脅迫を知らないで失踪した車を見た連邦警察にまで追われることになり、カーチェイスがはじまりました。冷酷なローラに拳銃を突き付けられて、たどり着いたのはテロリストのアジトでした。
フランクは命からがらアジトを脱出し、ボスのジャンニ(アレッサンドロ・ガスマン)とローラはジャックを連れて何処へと立ち去ります。
ジャックの両親は危機的状態で、父はフランクが金目当てで誘拐したと疑いましたが、フランクはバカンスでマイアミに来ていたタルコーニ警部(フランソワ・ベルレアン)の協力を得てジャンニのテロ集団の身元を暴いてゆきます。
河原に放置されたコンテナからジャックは家族の許へ無事帰りましたが、正体不明の熱に襲われ、両親も咳が止まらなくなりました。ジャックは空気伝染する究極の殺人ウイルスを注射されていたのです。
フランクは、アジトにあった解毒剤を一つだけ手に入れ、ジャックに注射して事なきを得ました。
父のジェファーソンは大統領も参加するという麻薬撲滅サミットに出席する予定で、テロ集団のジャンニはジャックから感染したジェファーソンが空気感染するウィルスをばら撒き、出席者と大統領を暗殺しようとしていたのでした。
会場で参加者が次々と倒れていく中、フランクがジャンニのアジトに現れ、解毒剤を一つだけの容器として体に入れたジャンニがヘリで逃走するところを追いかけます。
ジャンニは、さらに飛行機に乗り換えますが、フランクは車から飛行機へと乗り込んでゆきます。ここでもフランクは超人的なアクションで飛行機を海中に墜落させ、ジャンニをつかまえたのでした。
かくて、ジェファーソン一家に平和がよみがえり、フランクには新たな仕事の電話が入ってくるのでした。
ここでのアクションを紹介しますと、1作目でもありました体にグリスを塗り付けてのヌルヌルで、つかみどころをなくし大勢の敵に対処する。
アウディの底面に仕掛けられた爆弾を取り外すために、高くジャンプさせクレーンのフックに爆弾をひっかける。
消火ホースを鞭のように扱い、あげくに水栓を開けてアナコンダが暴れるかの如く敵をなぎ倒す。
墜落するジェット機の無重力状態での一風変わった取っ組み合い。
等々、アクションシーンは、あたかも、思い浮かんだまま、好き勝手に実現性やリアリティなど、はなから無視したような豪快さが随所に見受けられます。一方、ジェイソン・ステイサムのクールで大まじめな雰囲気とのギャップがあまりに激しくて、最初は違和感を感じますが、徐々にこれがクセになってしまいます。
なんとも不思議な魅力をもつ、あきれたアクション映画です。思いついたアイデアをどんどん試し、取り込んでいくような、気持ちのよいチャレンジ精神みたいなものを感じてしまいました。


リュック・ベッソンのヒロインの使い方には定評がありますが、今回は、ヒロインではなく、カウンターヒロインと言うかローラが爬虫類的なキモカワイイ悪女で微妙な味を出していました。
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