映画『GODZILLA ゴジラ』原作を見事にリブートして大ヒットしました!!

この映画『GODZILLA ゴジラGodzilla)』は、日本の同名映画キャラクターに基づいた、2014年のアメリカ合衆国のSF怪獣映画です。1954年に東宝が製作・公開した日本の特撮怪獣映画の金字塔『ゴジラ』を、ハリウッドで新たにリブートしました。


監督はデビュー作『モンスターズ 地球外生命体』で注目されたイギリス出身の新鋭ギャレス・エドワーズが務め、『キック・アス』のアーロン・テイラー=ジョンソンが主演で、日本を代表する国際的俳優の渡辺謙が、オリジナル版の精神を受け継ぐ科学者役で出演するほか、エリザベス・オルセンジュリエット・ビノシュサリー・ホーキンス、デビッド・ストラザーンらが実力派キャストが集り、空前の大ヒットとなりました。

目次

 

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1.概要

アメリカ合衆国の資本でゴジラ映画が製作されるのは1998年公開の『GODZILLA』以来16年振りの2作目で、日本でゴジラ映画が公開されるのは、2004年公開の『ゴジラ FINAL WARS』以来、10年振りとなりました。ワーナー・ブラザース映画 = レジェンダリー・ピクチャーズ提供、レジェンダリー・ピクチャーズ製作。

初日興行収入は3850万ドル(約39億円)に達し、世界オープニング興行収入1位の1億9,621万ドル(約196億円)。2014年6月23日時点で、アメリカ合衆国で1億9291万ドル、全世界で4億7731万ドルを売り上げています。全米では初日興行収入が3850万ドルに達して、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の3690万ドルを上回り、2014年の初日興行成績の最高記録を塗り替えました。


2.ストーリー

1)プロローグ

1999年、フィリピンでの炭鉱崩落事故を調査中の芹沢猪四郎博士(渡辺謙)らは、炭鉱の深部で巨大な恐竜のような生物の化石を発見しました。化石には別種の生物の繭が寄生しており、付近には巨大な何かがはい出たような痕跡が残っていました。
一方、日本の雀路羅(じゃんじら)市にある原子力発電所に勤務する核物理学者のジョー・ブロディ(ブライアン・クランストン)は、原子炉直下で発生する不可解な地震について調査を要請する。ジョーの妻で技師のサンドラ(ジュリエット・ビノシュ)が原子炉の安全確認に向かいますが、突如起こった巨大な揺れによって原子炉が暴走し、原発は倒壊しました。サンドラは原子炉にジョーによって閉じ込められざるを得ない事態となって悲惨な死をとげました。


2)立ち入り禁止区域

15年後、ブロディ夫妻の息子でアメリカ海軍爆弾処理班のフォード大尉(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、父のジョーが日本で警察に逮捕されたという知らせを受けました。ジョーは妻の命を奪った原発事故の真相を探るべく、立入禁止区域となった原発跡地に侵入し逮捕されてたのです。

 

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原発跡で15年前と同じ事態が起きつつある兆候を察知したジョーは、フォードと共に禁止区域へ再侵入し当時の居宅に残されたデータを回収するも、付近をパトロールしていた武装集団に捕まり、原発跡地内の研究施設へ連行されるのでした。


3)未確認巨大生物

施設内にはかつての地震の原因となった巨大な繭があり、「モナーク」と称する秘密機関が調査を行っていましたが、すでに繭は羽化を開始していました。羽化を遂げた生物は研究施設を破壊して東へ飛び去り、施設の倒壊に巻き込まれたジョーは命を落としました。芹沢らはジョーの遺した情報を持つフォードとともに原子力空母「サラトガ」にて「ムートー」と名付けられた巨大生物を追いました。モナークの目的は、ペルム紀末の大量絶滅を生き延びた太古の巨大生物「ゴジラ」を研究し、その存在を社会から隠蔽することでした。芹沢はムートー排除のためゴジラも再び現れると推測するのでした。


4)怪獣遭遇

ムートーは洋上でロシア海軍アクラ型原子力潜水艦を襲い、その核燃料を捕食するためオアフ島に上陸しました。怪獣はさらにホノルル市街に侵攻し米軍と交戦しますが、間もなくしてそこにムートーを追って来たゴジラが60年ぶりに地上に姿を現しました。両者は空港で対峙しますがムートーは飛行して逃亡、それを追うゴジラも海へ消えました。

一方、アメリカのユッカマウンテン放射性廃棄物処分場に保管されていたフィリピンの繭から新たなムートーが羽化し、ラスベガスを破壊してさらに西へと進行しました。ジョーの遺したデータを分析した芹沢は、日本に現れたムートーが雄、ユッカマウンテンから現れた個体が雌であり、2体のムートーは繁殖のために同じ場所を目指していると断定しました。


5)核弾頭作戦

サンフランシスコ湾で3体の怪獣が衝突すると推測する軍指揮官のステンツ提督(デヴィッド・ストラザーン)は、芹沢の反対を押し切って戦略核兵器の使用許可を得て、弾頭には電磁パルスの影響を受けないアナログ式の時限装置を使用し、3匹の怪獣を太平洋上へ誘引し、殲滅する作戦が実行されることになりました。
米軍は2基の核弾頭を列車でサンフランシスコへ輸送しようと試みますが、雌のムートーの襲撃を受けて弾頭1基を飲み込まれてしまいます。もう1基の弾頭はサンフランシスコ湾内への輸送には成功するものの、海上で雄のムートーに奪われ、雌がサンフランシスコ市街地に築いた巣へ運びました。弾頭の起爆装置は既にカウントダウンを開始しており、数時間後には逃げ遅れた市民が核爆発に巻き込まれてしまいます。フォードは弾頭起爆阻止を目的とした軍の部隊に参加し、HALO降下によってサンフランシスコ市内へ突入しました。


6)ゴジラ対ムートー雌雄

湾内に浮上したゴジラは軍の攻撃をものともせずにゴールデンゲートブリッジを破壊しつつ市街地へ侵攻しました。ゴジラはフォードの妻のエル(エリザベス・オルセン)が勤める病院の近くで2体のムートーと交戦しました。その傍らにあるムートーの巣でフォードたちは弾頭を発見しますが、その破損状態は思ったよりも激しく時限装置を停止させることが出来ません。そこで部隊は船で弾頭を洋上へと持ち去り、少しでも市街地から引き離す作戦に移行しました。一方フォードはムートーが既に巣に無数の卵を産み付けていることに気付き、瓦礫の中で横転しているタンクローリーのガソリンを利用し受精卵もろとも巣全体を爆破しました。


7)怪獣の死闘

ゴジラは2体のムートーの連携攻撃に苦戦を強いられていたが、巣が爆破されたことに気を取られた雌のムートーが戦闘を中断したことで形勢が逆転、熱線を放ち雌のムートーを一時的に戦闘不能にし、さらに襲ってきた雄のムートーを強烈な尻尾の一撃で倒しました。

 

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一方で核弾頭を奪われたことに気付いた雌のムートーが復活し部隊を壊滅させ、更にフォードに迫りますが、追って来たゴジラに直接放射熱線を口内に放たれ絶命しました。しかしながら、エネルギーを消耗したゴジラもその場に崩れ落ちました。核弾頭はフォードによって小型船で洋上へ運ばれ、彼が救助された後で遥か遠くの沖合いで大爆発しました。


8)エピローグ

翌朝、フォードは避難所のオー・ドットコー・コロシアムに訪れ、そこでエルら家族との再会を果たしました。一方で、瓦礫の中で倒れ死んだと思われていたゴジラが覚醒し、海へ戻り始めました。その姿を捉えたテレビ映像には「怪獣王(King of Monsters)は救世主か?」というテロップが躍っていました。万感の思いで見つめる芹沢らを背に、ゴジラは人間には目もくれず、咆哮を上げながら海中へと姿を消していったのでした。

 

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3.インタビュー・コメント

1)ギャレス・エドワーズ監督

ほかの作品だったら断っていたかもしれないけれど、ゴジラだったから。だって怪獣の王だから、断ることは考えられなかった。前作が田舎のサッカーの試合だとしたら、ゴジラはW杯の決勝戦ほどの違いがあるからね。

 

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2)渡辺謙

ゴジラやムートーを見ているまな差しは科学者であり、ある種フランケンシュタイン博士のような立場でもあるので、なかなか複雑な役をいただけたと思います。今まで調べてきたもの、想像してきたものがいきなり目の前に現れるから驚きはするけれど、喜びも含めた驚きだったりする。1人だけ、おまえ違うよって感じ(笑)。ただ、この事態をつくってしまった責任というか自責の念も含まれているので、その部分では非常に苦悩するというところもありましたね。

 

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3)アーロン・テイラー=ジョンソン

単なるモンスター映画ではなく、エモーショナルな瞬間がきちんと描かれている。実は、最初の15分ほどで、ブライアン(・クランストン)とジュリエット(・ビノシュ)の場面を見ていたら、涙がこみ上げてきたんだ。このジャンルの映画で、これほどの感動を体験することになるとは思わなかったよ。

 

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4.ゴジラのプロフィール

名称:ゴジラ / GODZILLA
身長:355フィート(108,2メートル)
尾の長さ:167.74メートル
体重:9万トン
総体積:8万9千724立方メートル

地上が天然の放射能で満ち、巨大生物が跋扈していた2億7000万年前(古代ペルム紀)に、地球の生態系の頂点に君臨し支配していた種族の末裔としています。ゴジラの一族はペルム紀末の大量絶滅以来、地下深くに潜んでいましたが、度重なる核実験で地上の放射能濃度が上昇したため、地上に再進出を図ったとしています。

規則的に配列された鱗は極めて頑丈で、戦車砲やミサイルはもちろん核攻撃にも耐えることができます。首元には鰓があり、水中での呼吸も可能です。

また、体内には原子炉のような器官があり、莫大な熱エネルギーを生成できます。敵との戦いで危機に陥ると、体内の原子炉型器官で生み出したエネルギーを青白い放射熱線に変え、敵に向けて発射し、その際には背びれが青色に光ります。熱線の威力は絶大ですが、体力を激しく消耗するので、多用はできない奥の手であり最終兵器です。

 

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本作のゴジラは日本版のゴジラとは異なり、人間には一切見向きせず、たとえ攻撃を加えられても咆哮や身じろぎをするだけで反撃はしません。しかし、その巨体は移動するだけで高波の発生や建物の倒壊といった天災的な被害をもたらします。
対照的に、敵怪獣のムートーには、凄まじい敵意を露わにしていました。ゴジラがムートーを追う理由についても、自然のバランスによる、天敵に対する攻撃本能としていますが、理解しきれない部分が少なくありません。


5.まとめ

地球の生態系とでもいうべき自然のバランスを戻そうとするゴジラの行動原理が予定調和すぎて、恐怖を感じる場面がまったくないのはマイナスですが、とりあえず見た目に関しては日本映画とは比較にならないパワーを持っていました。

さらに、思い入れ百花繚乱の『ゴジラ』でなにかと難しいリメイクで、いろいろなプレッシャーのなか、多くの共感を得たからこその大ヒットになったのでしょう。