映画『ランボー』スタローン人気シリーズ第1弾です!!

この映画『ランボー(First Blood)』は、1982年のアメリカのアクション映画で、 テッド・コッチェフ監督、シルヴェスター・スタローン主演の『ランボー』シリーズ第1作目となりました。

ディヴィッド・マレルの処女出版小説『一人だけの軍隊』の映画化作品であり、社会から孤立したベトナム帰還兵ランボーと、たまたま街を訪れた流れ者というだけでランボーを排除しようとした保安官との戦いを通して、「ベトナム戦争によって負ったアメリカの傷」が描かれています。

本作によりスタローンは、映画的別自我といえる当たり役の一つを得て、『ロッキー』(1976年~)に続くキャラクターイメージを獲得し、アクションスターとしての地位を不動のものとしました。

目次

 

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1.制作

1)映画化権

原作小説が発表されたところ、当時のアメリカで問題となっていたベトナム帰還兵にスポットを当て、その心の病を描いたストーリーは評判となり、ワーナー・ブラザースが映画化権を取得しました。
ランボー役としてクリント・イーストウッドジェームズ・ガーナーの二人に二股交渉をしたところ、双方からオファーを断られてしまい、特にガーナーの方は「アメリカの警官を殺すような役はしたくない」とまで言われる始末でした。
その後、当時注目を浴びていた若手俳優アル・パチーノにもオファーを出すものの、これもまた断られてしまいました。
しばらくして、マイク・ニコルズが企画に興味を示し、主演にダスティン・ホフマンを推すも、「暴力的すぎる」と断られてしまった事から企画は頓挫し、映画化権は当時新鋭のプロデューサーだったマリオ・カサール、アンドリュー・G・ヴァイナが設立したカロルコ・ピクチャーズに売却されました。

 

2)配役

カサールらにとってハリウッド進出第1作目となったことから、彼らの作品に対する熱意は相当なもので、 当初ランボー役はスティーブ・マックイーンに打診され、本人も出演に意欲的でしたが、既に病魔に侵されていたマックイーンは体調不良により降板(その後死去)しました。
そのためカサールらは、ニック・ノルティやキャリアが頭打ち状態だったジョン・トラボルタにオファーを出すも断られてしまいましたが、当時『ロッキー』シリーズ以外の作品が興行的に不振が続いていたシルベスター・スタローンがギャラを下げてまでも出演を熱望し事なきを得ました。
また、トラウトマン大佐役は当初カーク・ダグラスに依頼されたが、ダグラスは原作通りの結末にならないことを知ってこれを辞退しています。


2.ストーリー

1)プロローグ

1981年の12月、ジョン・ランボーシルヴェスター・スタローン)がベトナム戦争の戦友デルモア・バリーを探すところから始まります。彼はワシントン州の山中にあるバリーの家に行きますが、そこで彼の母親から枯葉剤の影響で既に死んだことを聞かされれました。これでランボーが特殊部隊の最後の生き残りになりました。

 

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2)いわれのない逮捕

ランボーオレゴン州の小さな街・ホープまで歩いていっきましたが街の保安官ウィル・ティーズル(ブライアン・デネヒー)に声をかけられました。ティーズルはランボーのミリタリー・スタイルのコートと汚らしい格好を見て街まで送ると言いながら「トラブルを持ち込む連中にはうんざりだ」と、街から追い出しにかかりました。

自分は何もしていないのに強制的に追い出される事に気に入らなかったランボーは、ティーズルの言葉に従わなかったために逮捕され保安官事務所にて浮浪罪で起訴されました。

 

2)警察署から脱走

ティーズルはランボーの身体検査をして大型のサバイバル・ナイフを発見します。警察署では保安官代理のアート・ガルト(ジャック・ステイレント)から捕虜時代を思い出させるような嫌がらせを受け、ランボーベトナムでの拷問をフラッシュバックさせ、ランボーを戦時の状態へ退行させました。
署員がランボーを水やシェービングクリームもなしに剃毛しようとしたとき、彼は周りの警官を素手でなぎ倒しナイフを持って脱走しました。


2)最初の犠牲者

バイクを奪って逃げ出し、山に逃げ込みました。ティーズルは多くの保安官助手を呼び出し、ヘリコプターも動員しました。ランボーは崖から落ちかけ、ぶら下がっているところをヘリコプターに乗ったガルトに発見され、ガルトは崖のランボーを独断で射殺しようとしたため、崖から飛び降り腕を負傷しました。ランボーが彼を執拗に狙うヘリコプターに乗るガルトに向かって石を投げると、一瞬ヘリはコントロールを失いガルトは放り出されて死亡しました。

その後ランボーはナイフの柄から針と糸を取り出し麻酔なしで腕を治療します。隠れていた場所から出たランボーは保安官たちに「1人死んだが俺のせいじゃない!」と主張し、投降しようとしましたが、ティーズルたちは聞き入れず発砲し、銃弾がランボーの顔をかすめると彼は姿を消しました。

 

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3)山中でのゲリラ戦

追跡隊はランボーに近づき、犬を放ちました。ランボーはガルトから手に入れていた銃の最後の2発とナイフで犬を殺しました。追跡隊は別れてランボーを追い詰めようとしますが彼らはゲリラ戦術に長けたランボーにまったく歯が立たちません。追跡隊を襲撃してケガを負わせましたが敢えて1人も殺しはせず、ティーズルの喉にナイフを押しつけると「街での法律はお前でもここではおれが法律だ、もう関わり合うな」と言って姿を消しました。

 

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4)山狩り

だがティーズルはそれを無視してワシントン州警察と州兵総勢200名を配備し、ランボーが篭る山を包囲しました。ランボーのグリーン・ベレー時代の指揮官サミュエル・トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が到着し、トラウトマンはティーズルたちが殺されなかったことに驚き、状況が落ち着いてから自分が説得に行くと言いましたがティーズルは拒絶しました。

 

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トラウトマンは無線でランボーに特殊部隊の隊員はランボー以外全員死んだことを知らせて、投降を呼びかけましたが「先に手を出したのはむこうで俺じゃない」と通信を絶ってしましました。その後ランボーは州兵たちに鉱山の入り口で追いつめられ、ティーズルは発砲を控えるように指示しましたが、怖気づいた州兵たちはロケットランチャーを発射したために鉱山の入り口は崩れ、ランボーは姿を消しました。


5)ランボーの反撃

鉱山の出口を見つけて脱出したランボーは捜索隊が使っている幹線道路を発見し、そこで彼は州兵のトラックを奪うと町に戻ってガソリンスタンドを破壊しました。

さらにガソリンに火をつけ、街の送電線を撃ち落としたことでホープ市街は大混乱に陥りました。ランボーは保安官事務所内でティーズルを負傷させ追い詰めますが、そこにトラウトマンが現れ、警察署は包囲されていて脱出の見込みがないことを告げるのでした。

 

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6)ランボーの嘆き

それでも戦おうとするランボーは自分が受けてきた迫害と戦争終結から7年経った現在でも続くトラウマを嘆き、悲劇を語ります。

「勝つために必死で戦ったが、勝てなかった。国に戻れば、空港で非難の嵐。つばを吐かれ、赤子殺し、と好き勝手罵られた。あいつらはなんだ! 戦場も知らんくせに。」
「戦場では、ヘリを飛ばし、戦車を走らせ、100万ドルの武器を任された、それがここでは、駐車係の仕事すらないんだ」

ティーズルを殺すことも可能でしたが、止めを刺す前にトラウトマンの最後の説得に従い、投降しました。


3.「ジョン・ランボー」のプロフィール

1)来歴

ランボーのフルネームはジョン・ジェームズ・ランボー、生まれは1947年7月6日アリゾナ州のボーウィとなっています。ナヴァホ族の父親の名は映画最終作によればR・ランボーであり、イタリア系アメリカ人の母親はマリー・ドラゴでです。しかし『ランボー/怒りの脱出』のマーシャル・マードックによればランボーアメリカ州先住民族/ドイツ系であるといいます。またランボーという名字はノルウェーに実際に存在しています。


2)軍歴

ランボーは1964年8月6日、17歳でアメリカ陸軍に入隊しました。兵役は1965年にレンジフォード高校を卒業した後の、1966年1月から始まりました。
1966年9月には南ベトナムに配属されますが1967年にはアメリカ、ノースカロライナ州、フォート・ブラッグに戻って特殊部隊(グリーン・ベレー)の訓練を受けました。
1969年後半、彼はベトナムに再配属され、1971年11月には中国=ベトナム国境付近で北ベトナム軍の捕虜となりたびたび拷問を受けました。ランボーは1972年5月に脱出しましたが、再配備されました。また、彼は軍隊時代にヘリコプターの操縦を教わっています。そして1974年9月17日に彼は除隊しました。


3)叙勲

名誉勲章 - 1回
シルバースター - 2回
ブロンズスター - 4回
パープルハート章 - 4回
殊勲十字章 - 1回


4)退役後

アメリカへの帰国後、国民の多くがベトナム帰還兵を憎んでいることを知りました。彼は他の帰還兵たちと共に反戦的な「ヒッピー」から罵られました。帰還兵は「赤ん坊殺し」と言われ、ゴミを投げられ社会から見放されました。ベトナムと帰還後の国民の反応によって心的外傷後ストレス障害を引き起こし、そしてランボーは社会を憎むようになりました。『ランボー』の物語はここから始まります。


4.原作小説のエンディング

物語の終盤、ティーズルと戦うために町に来たランボーは、陸軍特殊部隊のトラウトマン大佐とティーズルに追いつめられます。ティーズルは土地勘を生かしてランボーと戦い、ランボーの胸を撃つが腹に銃弾を受けました。2人とも被弾していましたがプライドと自らの行為の正当化のためまだ死んではいませんでした。最終的にはランボー自身の要求でトラウトマン大佐が彼を殺害し、瀕死のティーズルにそれを伝えた後にティーズルも死亡しました。

 

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5.まとめ

シリーズに一貫してあるのは、ランボーのペシミズムというか、要するにリベラリズムヒューマニズムでは世界は救えない、まさに地獄みたいなものがあるから、そこでは肉体を張っていくしかないワンマンアーミー(一人の軍隊)の思想で、この作品がルーツに違いありません。

 

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