映画『ツーリスト』究極の予定調和のミステリー・ラブ・ロマンスです?!

この映画『ツーリスト(The Tourist)』は、2005年のフランス映画『アントニー・ジマー』を、ドイツ出身のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが2010年に、ハリウッド・リメイクした作品です。

目次

 

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1.制作

2008年9月時点ではフランク役にはトム・クルーズが候補に挙がっていて、スパイグラスによって出演交渉がされ、ほぼ決定しかけていましたが、翌2009年8月、クルーズがジェームズ・マンゴールドの『ナイト&デイ』に出演する為に降板し、サム・ワーシントンが代演すると報じられました。

さらに同年11月、ワーシントンの降板が決まるとジョニー・デップへの交渉が開始されて、正式に決定しました。

エリーズ役は当初シャーリーズ・セロンが演じることになっていましたが、2009年10月に降板し、代わりにアンジェリーナ・ジョリーが抜擢されました。

監督はバハラット・ナルルーリが勤める予定でしたが2009年10月に降板が報じられ、2010年1月、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクに決定しました。


2.評価

評論家受けは悪く、Rotten Tomatoesによれば、154のレビューの内支持率は20%でした。ロジャー・イーバートが星4点満点中2点、ピーター・トラヴァースは星4点満点中0点という評価を下しました。

一方、『デイリー・メール』紙は星5点中満点という評価を下しました。

批評家に酷評されたにもかかわらず、第68回ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門の作品賞、主演男優賞、主演女優賞でノミネートされています。

ロマンティック・スリラーであるにもかかわらず本作はミュージカル・コメディ部門でノミネートされ、ハリウッド外国人記者協会がこれを発表した際にはプレスルームで笑いの声が漏れたそうです。

 

 


3.ストーリー

1)プロローグ

パリのあるカフェで、エリーズ・クリフトン・ウォード(アンジェリーナ・ジョリー)という女性がいつものように朝食をとっていました。彼女は、警察から監視されていましが、エリーズのもとに一通の手紙が届けられました。

それはエリーズの恋人、アレクサンダーからでした。手紙には「指定の列車に乗ってベネチアに行け」ということと「その列車の中でアレクサンダーと似た背丈の男を探せ」ということが書いてありました。


2)出会い

エリーズは、監視の警察官たちの目をかいくぐり、指定の列車に乗り込みます。そこで見つけたのは、フランク・トゥーペロ(ジョニー・デップ)というアメリカ人の数学教師でした。

 

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フランクは、アレクサンダーと背丈が似ていたため、エリーズは話かけて隣に座りました。エリーズのことを追いかけてきた警察官たちが、その様子を伺っています。


3)アレクサンダーとは

警察官たちはフランクをアレクサンダーと疑い、調べますが別人であることが判明します。しかし、警察の中にマフィアのボス、ショーと内通している者がおり、フランクのことをアレクサンダーだと報告してしまいました。アレクサンダーは、2年前にショーからお金を盗み、姿をくらましていて、さらには、イギリス政府からも脱税の容疑で追われていたのです。


4)ベネチアにて

列車がベネチアに到着し、エリーズはフランクと共に高級ホテルへと向かいます。その夜、二人は窓越しにキスを交わしましたが、翌日、フランクが目を覚ますと、エリーズの姿はありません。

 

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すると部屋に突然ショーの手下たちが侵入し、フランクは襲われました。エリーズとのキスを見ていた手下たちは、フランクがアレクサンダーだと思い込んでしまっていたのです。ベネチアの街を逃げ回り、暴れてしまったフランクは、ベネチアの警察に捕まってしまいました。


5)逃亡

事実関係を調べたベネチアの警察官は「アレクサンダーにはマフィアから懸賞金が掛けられていること」を知り、アレクサンダーだと思い込んだフランクを開放するよう見せかけて、マフィアに売り飛ばそうとしました。

そこへ、エリーズがボートに乗って現れ、マフィアからフランクを助け出します。エリーズは、フランクにアレクサンダーのことを打ち明け、これ以上無関係のフランクを巻き込まないために別れを告げました。


6)エリーズの正体

翌日、エリーズは警察施設へ向かいました。実は、エリーズは金融犯罪課資金洗浄特別捜査班の警察だったのです。元々アレクサンダーを追っていたエリーズは、そのうち恋に落ちてしまい、捜査から離れてしまっていました。しかしながら、フランクを巻き込みたくないという思いから、アレクサンダーの情報を警察に話すのでした。


7)思惑の舞踏会

エリーズは、舞踏会でアレクサンダーと会うことを警察に話し、アレクサンダーの身柄確保に協力することを申し出ました。舞踏会当日、エリーズが会場に着くと、見知らぬ男性からアレクサンダーからの手紙を受け取ります。その見知らぬ男性がアレクサンダーだと思ったエリーズは追いかけますが、突然フランクが目の前に現れました。

 

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驚いたエリーズはフランクに帰るように言いますが、フランクは聞き入れません。エリーズはフランクにベネチアを離れるように言い残し、アレクサンダーからの手紙に書いてあった場所へと急ぎます。その場所を警察に伝えることなく、エリーズ一人だけで行ってしまうのでした。


8)三つ巴

アレクサンダーに指定された場所にマフィアのボス、レジナルド・ショー(スティーヴン・バーコフ)が現れ、エリーズは捕まってしまいます。その後、警察に拘束されたフランクと警察官たちもその場所へ到着し、その様子を隠れて監視しながらアレクサンダーが現れるのを待ちますが、アレクサンダーは現れません。

アレクサンダーに指定された場所には隠し金庫があり、それを開けるようショーはエリーズに言いますが、暗証番号が分からず開ける事ができません。今にも殺されそうになっているエリーズの姿を見たフランクは、エリーズを助けるため、警察の目を盗み、部屋に侵入しました。

エリーズが今にも殺されそうになったところで、満を期した警察の特殊部隊がショー率いる組織を狙撃し一網打尽にしました。

そこへ、別の場所でアレクサンダーが捕まったという連絡が入り、警察隊は一斉にその場所へ向かっていきました。


9)プロローグ

警察がいなくなったあと、フランクはアレクサンダーしか知るはずのない暗証番号を使って隠し金庫を卒なく開けてしまいました。実はフランクはアレクサンダー本人だったのです。

そして、アレクサンダー逮捕は替え玉の誤報でした。その金庫に脱税分の金額を描いた小切手を残し、アレクサンダーとエリーズは姿を消したのでした。

 

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4.まとめ

ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門でノミネートされ、その発表のプレスルームで笑いの声が漏れたのも解る映画ですが、ベネチアの風光とセレブの世界が華麗で美しく楽しめました。