ドラマ『アンサング・シンデレラ』新機軸医療ドラマ誕生?!

このドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』は、2020年7月16日からフジテレビ系「木曜劇場」で放送開始された、荒井ママレによる連載漫画を原作とした、「木曜劇場」枠の医療ドラマ第2弾です。

管理人が、前にCOPDにより呼吸困難で緊急入院したときに、ベッドに落ち着いて間もなく薬剤師さんが来て、薬の説明をしました。その時、医師より処方されたパッチ薬の容量が不適切であることが指摘され直ぐに修正されるということがありました。本当にこんなことがあるのです。

病院でもこんなことがあり、優れたシステムであることを知っていましたが、一方で院外薬局で薬剤師さんの質問攻めにも閉口したこともありました。

このドラマは患者の自分の都合から見ていた薬剤師さんの仕事とはかけ離れた、本当の世界を見せてくれています。

目次

 

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1.ドラマの概要

病院薬剤師の主人公が、自身と薬剤部のメンバーを中心として、医師、看護師、外部の薬剤師などの医療に関わる役割の人物との間に起こる問題に向き合っていきます。病院における薬剤師の考えや行動と周囲におよぼす影響に焦点が当てられています。


2.タイトルの意味

タイトルにある形容詞のアンサング(unsung)とは、日本語で「讃えられない」の意で、unsung を用いたイディオムには、「縁の下の力持ち」を意味する unsung hero があります。


3.原作との差異

主人公の葵みどり(石原さとみ)は原作では2年目ですが、ドラマでは入社8年目の中堅薬剤師の設定とし、。相原くるみ(西野七瀬)を原作の同僚薬剤師から新人薬剤師とのキャラ入れ替えています。この方が物語と事象により厚みを持たせることができるのでしょう。

 

4~5話ゲスト俳優

       伊武雅刀    久保田紗友   菅原大吉   宮田早苗

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辰川太一    辰川樹里     羽倉秀一    羽倉志帆


4.キャスティング

・葵みどり(石原さとみ

薬剤部の薬剤師で薬剤師歴は8年目、薬に対しては人一倍の信念を持っていて、常に一人でも多くの患者を救いたいという思いでいますが、それが故に患者に深入りする傾向があります。過去に病気で妹を亡くした際に、薬剤師に助けられたのをきっかけにこの道を進みました。

・相原くるみ(西野七瀬

薬剤部の新人薬剤師、元々薬剤師になりたかった訳ではなく、ある理由で薬剤師になりました。しかし、患者や医師と対峙しながらも懸命に向き合おうとするみどりの姿を見ていくうちに、少しずつ薬剤師という仕事に対する気持ちに変化が起こってきます。

刈谷奈緒子(桜井ユキ

薬剤部主任。部で唯一のがん薬物療法認定薬剤師、余計な口を挟まずに淡々と仕事をこなす調剤のベテランで、超合理主義車。患者一人一人に向き合うというよりは「多くの患者」のために働いています。

・販田聡子(真矢ミキ)

薬剤部部長、薬剤部の薬剤師たちには常に気を遣っているが、優しさだけでは無く、保身のことも考えており、したたかさも併せ持っています。
真矢ミキとしてはこれまでにない珍しく優柔不断な役でその意外性が面白く映ります。

荒神寛治(でんでん)

薬剤の情報を専門的に管理するドラッグインフォメーション室の責任者、一見飄々としているが、どんな患者であっても手品を使って煙に巻き、説き伏せてしまう不思議な力を持っています。

・瀬野章吾(田中圭

薬剤部副部長、部で唯一の救急認定薬剤師。一見すると無愛想に見えがちだが、みどりと同様薬剤師という仕事に誇りを持っています。

・小野塚綾(成田凌

ドラッグストアの薬剤師で病院薬剤師を嫌っています。一人一人の患者にいちいち気を使っていられないという葵みどりと正反対の立ち位置です。成分の量を調整するためにアダラートCRを半分に割って処方するなど、薬効上あってはならないずさんな調剤をしているようで、それは、患者の事情を考慮した次善の対応でした。

当初の小野塚綾役清原翔が6月12日に脳出血を発症して入院して緊急手術を受け、6月27日に清原の降板が発表されました。代役が成田凌で、清原のこれまでの撮影部分は撮り直しとなりましたが、ちょっと古いタイトル画像では変更されていません。

・辰川太一(伊武雅刀

第5話でステージ4のガン患者で登場しました。今昔何時でも、善悪拘わらず大活躍の俳優さんですが、末期がんの姿を見るのは初めてでした。ちょっと無理そうな若いころの思い出シーンも貫録で許されてしまいます。

 

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5.薬剤師とは

大学の薬学部、もしくは薬科大学で6年間の薬剤師養成課程を修了後、薬剤師国家試験に合格した者のみが薬剤師の仕事に就くことができます。
仕事の内容は、薬剤師法の第1条に役割が定められています、「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」となっています。
とは言え、調剤薬局やドラッグストアを始め、病院、クリニック、自治体、保健所、民間企業など職場によって異なります。


6.疑義照会とは

薬剤師のもっとも重要な業務で、医師の発行した処方箋の記載処方意図を明らかにし「重複投薬」「薬剤名」「用法」「用量」「薬物相互作用による禁忌」「投与日数」等の記載不備を発見し安全な医療を提供することで、疑問点や不明な点があるとき、記載内容が適切かどうか薬剤師が確認し、処方箋の作成者(処方医)に問い合わせて確かめることや、処方監査の後に行われる業務を言います。

薬剤師は処方箋をもとに調剤を行う際、疑義照会をすることが求められています。
本作第1話にて早速疑義照会を食堂で食事しようとしている処方医にしかけ処方変更を承認させています。

 

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7.越権騒動

そして、この医師が当直のときの仮眠中に産婦の容体が急変し、研修医がオタオタする中で助産師と協力して、応急の処置をしながら医師を起こしにいかせて難を回避しましたが、これを薬剤師の越権行為として自分の怠慢を棚に置き、医療安全委員会にとりあげました。居合わせた助産婦、以前葵が指摘して救命した救急医、薬剤部の部長と副部長がよってたかって真実を語って弁護し事なきをえました。
このように、医師は薬剤師をないがしろにしがちなところから物語の発端になっています。

 

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8.まとめ

医療ドラマといえば数々の名作がありました。この頃はネタも尽きてきたのか、ドクターヘリ、放射線技師、薬剤師と拡大を続けています。

医療ドラマには権謀術数の組織内闘争が付き物で、これには辟易していたところに、純粋なテクノロジーと業務、それに纏わる人間の描かれた物語は、視聴者にとっては未知のかけがえのない世界が知れてありがたいことです。