映画『雷神 RAIJIN』セガールの”サイコスリラー風”映画です?!

この映画『雷神-RAIJIN-(Kill Switch)』は、2008年制作のスティーヴン・セガール主演、兼脚本・製作総指揮のサイコスリラー・タッチのアクション映画です。

 

セガール作品も『沈黙の戦艦』(1992年)『暴走特急』(1995年)なんて今観ても面白い映画なのですが徐々におかしくなってきて、ゴールデンラズベリー賞の常連から『奪還 DAKKAN -アルカトラズ-』(2002年)の最低主演男優賞受賞以降は見向きもされない様子です。

 

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では、スティーブン・セガールの映画は、どこが面白いのか?、言い換えればどう楽しむか?、なのですが。


これは、すべからく、ギャグとして観みれば良いのでは、なのです。これはある意味賞賛の意味合いで、セガール映画と言ってもいいほどのブランド力(B級ですが)において、何があっても、武力(暴力)で解決してしまうのがセガール、誰が相手でも、それこそゾンビやエイリアンですら素手で何事もなかったかのように倒すのがセガールなのです。

しかしながら、そういった意味ではこの作品は残念な結果となっていて、イマイチ、突き抜け感がないのです。
セガールがもどかしく見え、何がもどかしいって、敵がいくら殴られ、蹴られ、壁に投げられてもやられない。セガールが撃っても撃っても敵に当たりません。
早い話が、セガール映画でのザコは、指先1つでダウンさせなくてはいけないはずなのに、見事にやられないのです。

それに、アクションシーンを妙にリプレイやら細切れにするものだからテンポ悪いく、セガール合気道の身のこなしを見せてほしいのです。セガール映画はセガールのあまりの無双無敵ぶりでうならせて欲しいわけです。

 

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ストーリー

テネシー州メンフィス市警の刑事で、“ライトニング(雷神)”の異名をとるジェイコブ・キング(スティーヴン・セガール)は、10歳のとき、双子の弟が殺されるのを目撃して以来、その悪夢から逃れられないでいました。

連続猟奇殺人が起こって、犯人は占星術のマークを現場に残し、セガールはその解読に挑みます。一方、オープニングでジェイコブにボコボコにされた異常性格者が、ジェイコブの過酷な尋問が違法とされ保釈されてしまいました。

連続猟奇殺人の方は、残されたマークの解読の結果、あるバーで歌うバンドのメンバーのグリフターが浮上し犯人を追い。保釈されたビリーは殺人を繰り返しながらジェイコブに迫ってきます。

 

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この映画のややこしいところは、犯罪者が2人登場するところにあります。オープニングでジェイコブにボコボコにされ、ジェイコブと同棲していた女性を殺し、最後にセガールにトドメを刺されるビリー。もう一人が猟奇殺人犯のグリフター。さらには、回想シーンで出てくるジェイコブの兄弟を殺した犯人(名無し)です。

回想シーンで登場する、ジェイコブの兄弟を殺害した犯人が、どちらかの殺人に関わっているのか、はたまた何かの伏線かって観てると、結局どちらにも関係ないのでした。

結局、ジェイコブが子供の頃のトラウマを引きずっているという意味以外になにもないけれども、ジェイコブはタフガイ設定だから、トラウマもあまり影響してないようにも見えてしまいます。

犯人が2人プラスαが登場して、犯人2人がバラバラに好きなことをし、αのトラウマが出しゃばって出てくるから、ジェイコブがどちらの犯人を追ってるのかちょっと混乱してしまいます。

犯人2人が好き放題するのは、見る側を混乱させておいて、最後に一気にストーリーが収束するのか?と思いきや、単に2人が好きなことして、それを別々に見せているだけという、脚本的にもなんともいいかげんというか、ナゼそこまでストーリーを複雑にするのか理解しかねるのです。これに占星術の謎解きも入ってくるので、余計にB級映画臭さが滲み出てきます。

 

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さらに面白い見どころとして、ジェイコブと同棲している妙に色っぽいセリーヌ。彼女は女性警官でいつか刑事になりたいと思っていて、ジェイコブにそう伝えても、妙に冷たいのです。また、FBIの女性捜査官がいつ襲われるかのシーンは結構ドキドキしますが、この女も存在無用でほとんど意味の役柄でした。

 

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このように、何人か女性が登場する映画ですが、同棲している女性巡査セリーヌだけになぜだか妙に冷たい。答えはあるようなないようなトンチンカンな映画ですが、多分この答えはラストシーンにあるのかも。

この映画のラストは衝撃です。何?どういうこと?映画史上最強のどんでん返しかもしれません。R-15指定もむべなるかなです。

ジェイコブが、単身赴任先で不倫し、同僚のセリーヌと暮らしているのはまあよいのですが、そのセリーヌが惨殺され仇は討ったものの、なぜか警察を去りで妻子の待つ家に戻ります。

 

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そして、ロシア風美女である妻が2児の母親とも思えぬ娼婦の態で迫ってくると鼻の下を伸ばしてスケベオヤジのような顔になるラストは嘲笑を誘うばかりでなく怒りさえ覚えてきます。


BSとは言え、本作のような映画を吹き替えして休日のゴールデンタイムに放映する気が知れません。