映画『ベスト・キッド』(1984年)大ヒットした痛快青春カラテドラマです!!

この映画『ベスト・キッド(The Moment of Truth / The Karate Kid)』は、1984年に制作されたアメリカ映画です。

『ロッキー』(1976年)で世界的な知名度を得たジョン・G・アヴィルドセンの監督作品にも拘わらず、公開前、そして直後も全く注目されずにいましたが、全世界で予想を遥かに超える大ヒットを記録した、痛快青春ドラマです。

続編3本が作られ、近年(2010年)ウィル・スミス制作、息子のジェイデン・スミス主演でリメイクされました。

目次

 

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1.ストーリー

1)プロローグ

高校生のダニエル・ラルッソ(ラルフ・マッチオ)と母ルシール(ランディ・ヘラー)は、ニュージャージーからロサンゼルスのサンフェルナンド・バレーに引っ越してきました。

ダニエルは、住居となるアパートに到着し、気さくな隣人のフレディ・フェルナンデス(イスラエル・フアルベ)と親しくなり、その後、部屋の水道が壊れているのに気づいたダニエルは、アパートの管理人で異様な雰囲気の東洋人ケースケ・ミヤギ(ノリユキ・パット・モリタ)に修理を依頼しました。


2)それぞれの出会い

その夜、フレディからビーチ・パーティーに誘われたダニエルは、同じ高校に通うことになるはずの裕福な家庭の少女アリ・マイルズ(エリザベス・シュー)に一目惚れしてしまいます。

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しかしダニエルは、ビーチに現れたアリの元ボーイフレンドのジョニー・ローレンス(ウィリアム・ザブカ)に目を付けられ、得意の空手でのされてしまいました。ダニエルにも空手の心得はあったのですが、ジョニーには全く歯が立たちません。

 

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3)後悔と決意

翌日、高校でアリから声をかけられたダニエルは、平穏な生活を始めますが、空手を上達させようと考えました。

街の道場を見学に行ったダニエルでしたが、そこはジョニーらが通う道場でした。
そして、再びジョニーらに痛めつけられたダニエルは、彼らに自転車を壊されてしまいます。

傷ついた息子を見た母ルシールは心配し、ダニエルはこの地に来たことを後悔するのでした。


4)ミヤギ

その後ダニエルは、アリと仲良くすれば、ジョニーらの嫌がらせに遭うため、彼女を避けるようになってしまいます。

ダニエルは傷つき怯えますが、ミヤギが自転車を修理してくれたのを知り、彼にお礼を言います。

そしてダニエルは、日本の沖縄出身だというミヤギに、”盆栽”の手入れを教わり、彼に神秘的な魅力を感じ始めるのでした。

 

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5)ハロウィンの出来事

その後、人との接触を嫌うダニエルは、ミヤギに背中を押され、ハロウィンの仮装パーティーに向かい、アリと久し振りに会話を楽しみます。

そこでダニエルは、ジョニーに一泡吹かせるものの、彼らに追われて暴行されてしまいました。

しかし、その場にミヤギが現れ、ジョニーらを空手で撃退します。ミヤギに介抱され、助けられたことを知ったダニエルは、彼に弟子入りしようとしました。

 


6)決着の方法

しかし、ダニエルがジョニーらへの復讐だけを目的に考えていることから、護身の手段である空手に対する精神に反すると、ミヤギはそれを断りました。

それに納得しないダニエルを見て、仕方なく彼に空手を教えることにしたミヤギは、ジョニーの師匠ジョン・クリーズ(マーティン・コーヴ)の道場に向います。

空手トーネメントが開催されることを知ったミヤギは、試合で勝負をつけるまでは、ダニーには手を出さないことをクリーズに約束させました。

 

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7)修業開始?

ミヤギの家で、早速、修行を始めるダニエルでしたが、指示されたのは車の洗車でした。戸惑うダニエルでしたが、ミヤギの指示通りに、車を洗車してワックスをかけるのでした。

週末、アリとデートの約束をしたダニエルは、母ルシールの送り迎えをジョニーらにからかわれながらも、楽しいひと時を過ごしました。

翌日、ミヤギの家に行ったダニエルは、床板を磨くように指示され、夜までそれを続けました。

そして翌朝、ダニエルは、ミヤギに板塀のニス塗りを命ぜられます。

翌日、ミヤギからの、今度は家の壁のペンキ塗りをするようにという書置きを見たダニエルは苛立つが、彼は仕方なくそれを済ませるのでした。

その夜、空手を教えないミヤギに、ダニエルは不満をぶつけましたが、自分がやらされたことが、全て空手の防御の基本だったことを知らされました。

ミヤギの言う、空手の基本防御を理解したダニエルは、その後、バランスを養うための修行に入ります。

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8)ミヤギの過去

アリをデートに誘おうとしたダニエルは、クラブで食事中の彼女とジョニーが親しげにしているのを見て動揺し、騒ぎを起こし恥をかいてしまいます。

その後、ミヤギの家に向ったダニエルは、彼が第二次大戦中にアメリカ兵として戦ったにも拘わらず、妊娠中の妻が日系人収容所に入れられた末、難産で死亡したという辛い過去を背負っていることを知りました。

ダニエルはミヤギの人間性にも引かれながら、修行の日々を送るのでした。

ミヤギは、ダニエルの誕生日に、妻が作った刺繍を付けた空手着と、運転免許を取った彼に車をプレゼントしました。

 

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裕福なアリと、それを気にし過ぎるダニエルはギクシャクしながらも、友好を深めていきます。そして、心の支えも出来たダニエルは、いよいよトーナメントに挑むのでした。

 


9)トーナメント

初めての経験で動揺するダニエルでしたが、ミヤギの助言により、順調に勝ち進んでいきます。

準々決勝で、クリーズの道場のダッチ(チャド・マックイーン)と対戦したダニエルは、試合には勝つものの、わき腹を痛めました。

その後、ジョニーが決勝進出を決め、ダニエルは準決勝で、クリーズから指示を受けた相手から、足への攻撃の反則を受けて負傷してしまいます。

 

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反則勝ちになったダニエルでしたが、決勝を棄権する危機に追い込まれました。

ミヤギは、後悔が残ると言うダニエルのために、負傷した足を治し、彼は決勝に挑み、ジョニーからポイントを奪いました。

ジョニーは、クリーズからダニエルの負傷した足への攻撃を命ぜられ、ポイントを重ねますが、ダニエルはそれを必死にこらえ、そして片足でバランスを取り、ジョニーに決着を付ける一撃を食らわせ、彼を見事に倒してトーナメントを制しました。


10)エピローグ

負傷しながらも、正々堂々戦ったダニエルをジョニーは称え、潔く負けを認めます。そしてダニエルは、ミヤギ、アリ、母ルシールに感謝し、優勝トロフィーを手にしました。

それを見たミヤギは、ダニエルが心身ともに大きく成長したことを確認し、誇らしい笑みを浮かべ彼を見つめるのでした。


2.カラテの流儀

ミヤギさんは、剛柔流流祖「宮城長順(みやぎ ちょうじゅん)」先生がモデルと言われています。

アップ・ダウン」ペンキ塗りなどやっていた鍛錬は剛柔流の「転掌(てんしょう)」という型です。

ダニエルが試合会場でセイエンチン(征遠鎮)という「型(形)」を見せます。この型を持つのは主に剛柔流を中心とした那覇手と言われるグループ、もしくは那覇手首里手を融合した糸東流かと推察できます。

ダニエルはどちらかと言うとシャープなタメの無い動きをしていたので、彼の流派(というより、彼に型を指導したスタントマンが、かもしれませんが)は「糸東流」ではないかとも推察します。

剛柔流の特徴は守りに優れていること。攻撃のための突きや蹴りよりも守りのための払いや受けの訓練がメインです。

攻撃面においては、剛柔流は近距離から手で捌いたり打ったりする接近戦に強いという特徴があります。

空手は、どんな流派であってもさかのぼれば那覇手首里手泊手のいずれかに行き着くのが一般的な考えですが、ごく稀に勝手に空手を名乗る人もいます。

空手道場の中には、ただの殴り合いを空手と銘打って教えるところもあります。クリーズの道場も、ストーリー上の位置づけはその類かもしれません。

 

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3.まとめ

転校してきた高校生、いじめ、恋、師匠との出会い、そして対決と勝利という、日本人とその文化との交流を、空手を通した単純で分かり易いストーリーで描きながら、ラストの盛り上がりで感動を呼びました。