映画『サブウェイ123 激突』オリジナルを凌駕するリメイク作品です!!

この映画『サブウェイ123 激突(The Taking of Pelham 123)』は、2009年のアメリカ映画で、監督がトニー・スコットデンゼル・ワシントンジョン・トラボルタが共演しています。
ジョン・ゴーディの小説『サブウェイ・パニック』(1973年)を原作としており、1974年版、1998年版に続いて3回目の映画化となります。

目次

 

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1.紹介

地下鉄を舞台にしたテロを、男と男の頭脳戦として描く本作は、期待通りの骨太サスペンスです。あわれテロリストに気に入られてしまった交渉役の職員はじめ、警察や市長ら、男だらけの汗臭い騙しあい、腹の探り合いは、時折緊張感を和らげるユーモアをはさみながら、小気味よく展開します。

プロフェッショナルたちが自らの誇りをかけて、もてる知識、組織力、経験をフル動員して戦う姿が、男が楽しめる仕事映画的な一面も持ち合わせているといえて、胸躍ります。

とくに主人公は、犯罪者と対峙するプロでこそないが、地下鉄については誰にも負けないベテラン。持ち前の機転で、話術だけを武器に恐るべき頭脳犯と渡り合う。その一進一退の攻防、中でも乗客のひとりである男子学生の命を救うために、マイク越しに犯人を説得する場面のデンゼル・ワシントンジョン・トラボルタの鬩ぎあいなどは相当なものです。

 

2.ストーリー

1)プロローグ

ニューヨークの地下鉄は今日も忙しく様々な事案が発生し、その報告を指令室が受けて捌き、通常の運行が続けられていました。しかし、その運行中の地下鉄の内、ぺラム123便に怪しげな男達が次々と乗り込み、午後2時過ぎ、彼等はその地下鉄をハイジャックしました。

 

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2)サブウェイジャック

指令室で主任席についているウォルター・ガーバー(デンゼル・ワシントン)ですが、まだ123便の異変には気付いていませんでした。ぺラム123は、ハイジャック犯の一人である元運転手フィル・レイモス(ルイス・ガスマン)の手によって、運行を無視して走り続け、駅と駅の中間地点で停車しました。
ガーバーは無線でその理由を問い掛けますが返答がありません。運行状況を示す大画面には、ぺラム123が車両を切り離した信号が伝わります。
ぺラム123では、犯人達が異変に気付き先頭車両に駆け付けた私服警官を射殺し、ネット回線と電源を切ります。そこでハイジャック犯のリーダー(ジョン・トラボルタ)は指令室に連絡を取り身代金を要求、立て篭もりを始めました。


3)要求

ガーバーは警察に交渉を引き継ごうとしますが、ライダーと名乗るリーダーは無理矢理彼を引き止め窓口にします。
ライダーは株式用語で例え話をしながら1時間後に1000万ドルを要求し、市長(ジェームズ・ガンドルフィーニ)に報告するよう言いました。それは電車で移動中の市長にすぐに伝わり、ガーバーは犯人に市長に要求を伝えた事を話します。
ガーバーは、容赦を感じないライダーと名乗るリーダーと雑談を交えながら宗教観等の情報を引き出し、メモして行きます。地下鉄ではライダーが、インターネット回線のみ復活させました。

 

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4)交渉役

警察からカモネッティ警部補(ジョン・タトゥーロ)が派遣され、ガーバーはメモした情報を彼に伝えました。ガーバーに批判的な上司は、警察が引き継いだので彼を追い出します。ガーバーは見届けると言いましたが、渋々従いました。
カモネッティは、ライダーに呼びかけ交渉を開始しようとしますが、彼はガーバーが居ない事に激怒、戻らなければ人質を一人殺すと脅します。既に帰宅したとカモネッティが告げると、ライダーは宣言どおり人質を1人射殺しました。
慌ててカーバーは呼び戻され、ライダーはその責任は市にあるとうそぶきます。彼はガーバーに、次離れたら地の果てまで追って殺すと脅しました。

警察の特殊部隊が出動し、市長は身代金を用意するよう指示を出します。その金額は、市長が許可できる非常用資金の上限額でした。その金額を知っていたライダーは、持ち込んだラップトップで株式情報を見て値が下がり始めたのを確認します。


5)ガーバーの弱点

カモネッティはガーバーの事を彼の上司に聞きます。ガーバーは新車両の選定に関わり、日本企業から賄賂を貰ったという疑惑で内務監査を受け、2週前に左遷させられていました。それを踏まえ、カモネッティはカーバーに指名を受けた理由、被害に遭った路線について聞きます。ガーバーは全て偶然だとしか答えられませんでした。
ライダーもネットのニュースでカーバーの状況を探り当てました。ライダーはガーバーを呼び出し、彼に身の上話を語らせ始めます。しかし、贈収賄の一件に関しては頑なに認めようとしなかったのでライダーは、人質に銃を突き付け真相を語らせます。
既に選定は日本企業に決まっていましたがそれでも賄賂を受け取り、それを養育費に当てたというガーバーにライダーは、人質の命を救ったヒーローだと言わせました。
制限時間も半分を過ぎ、ガーバーに妻から警察の家宅捜査が入った事を告げられます。カモネッティは謝罪し、しかし弱味は見せないでくれと頼みます。

 

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6)車内模様

身代金の用意も終わり、輸送が開始され始めました。地下鉄では、事件前からビデオチャットしていた若者が、相手に映像を放送局に流すよう呼び掛けます。また子供を連れた母親は、向かいに座る男が元軍人だと気付き助けを求めます。元軍人は昔の話しだと断ります。
ライダーのチェックする株価は値が下がる一方でした。ニュース映像で元運転手が事故が元で免職され服役した人物フィル・レイモス(ルイス・ガスマン)だと判り、警察はそこから犯人への手掛かりを辿り始めます。
市長が司令室に到着し、ガーバーはカモネッティから助言を受け引き伸ばし交渉を始めます。ライダーは市長に人質なれと取引を持ち掛けますが市長はそれを断ります。ライダーは、名誉職で年間1ドルの給与だという市長が今着ている高級スーツを買う為の年月を瞬時に計算し、彼を悪党と詰ります。その間も身代金は、途中トラブルに遭いながらもこちらへ向かっていました。


7)ライダーとは

ライダーとの交渉は続き、カモネッティはガーバーにそれとなく情報を引き出すように指示を出します。彼は、この計画はフィルが服役中に練られたものだと考えていました。ガーバーはライダーに、フィルと同じ刑務所だったのかを聞きます。ライダーは、自分も株で儲けはしたが服役したと言い出します。また彼は服役前、モデルとアイスランドでバカンスをした時の事を話し始めます。


8)身代金の輸送

その頃身代金を輸送するパトカーは事故に遭い、時間内の到着が危うくなっていました。時間が後数十秒に迫り、身代金の到着を催促するライダーにガーバーは届けられたと嘘をつきますが、それはすぐに露顕してしまいます。

 

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怒ったライダーは人質を一人殺そうとしますが、そこに元軍人が立ちはだかります。とりなすガーバーの声を聞きながら、ライダーはその元軍人を射殺しました。
その時、包囲していた警官隊の狙撃手が誤って発砲してしまいそれがフィルを射殺、両者の間で銃撃戦が起きます。警察は不測の事態にすぐに撤退しました。


9)引き渡し役

ライダーは株価と金相場の状況を確認しながら、人質を殺すと宣言します。それを落ち着かせようするガーバーの背後では、市長が突入のするか否かを相談します。
ライダーは金をガーバーに運んでくるよう指示を出し、ガーバーは仕方が無くそれを了承しました。移動中カーバーは妻に連絡し、自分が犯人へ身代金を引き渡す役になった事告げ、遺言のように息子への伝言を託します。彼の妻は悪寒を振り払うように牛乳を買って来るよう厳命します。

電話を切り、ガーバーはライダーの条件通りに丸腰で金を受け渡した例を知っているかとカモネッティに聞きます。カモネッティは知っているが死んだと答えました。地下鉄では、事件が大詰めに迫っていると緊張が増します。

事件の対応に頭を抱える市長ですが、その側近が金が上昇しているとぼやきます。その一言を聞いて市長は、ライダーがした休暇の話も絡め、彼がウォール街の住人だったのではと予想します。


10)大詰め

現場にガーバー達が到着します。ライダーと連絡を取ると、彼は地下鉄への再送電と進行先の信号を全て青にする事、それに区画居る警官の引き上げを要求し、カモネッティは了承します。
警官が用心の為にガーバーが運ぶ鞄の一つに銃を仕込み印をつけます。ガーバーはそれを持って地下鉄に向かいます。その頃市長には、判明したライダーの素性が報告され、彼の狙いが株価操作だと気付きその調査を命じます。


11)逃亡

カーバーは金を届け、ライダーにフィルの代わりに地下鉄の運転を命じられます。地下鉄は発車し、信号は次々と青の変わり遮るものはありません。しかしライダーは、33丁目付近で停車を指示します。ライダー達は地下鉄を降り、無人でも走り続けるよう運転席に細工し再発車させ、自分達は鞄を持って徒歩で逃走を始めます。ガーバーは隙を見て鞄から銃を取り出し彼等から逃げ出します。ライダー達はガーバーを追おうとしますが行き交う地下鉄に阻まれ断念、廃駅へと向かい地上に出ます。


12)追跡

その間も運転をする者が居ない地下鉄は加速し、暴走を始め、人質は恐怖に震えます。しかし、終点間際、信号が赤につかまり、地下鉄は自動停止しました。人質が保護され、犯人達が逃走した事が露顕します。犯人達の逃走経路について、指令室では先程一時的に止まった地点から廃駅がある事に気付きます。
警察はすぐ様犯人達を追い、手下の2人を包囲、抵抗されたので射殺しました。

しかし肝心のライダーは一人タクシーで逃走していました。車を盗み一人追っていたガーバーは、ライダーが乗ったタクシーを見付け車載電話でカモネッティにその事を伝えます。ライダーは橋に差し掛かりましたが、警察が検問を敷いた為封鎖され、渋滞に捉まってしまいました。


13)対峙

追うガーバーも同様で車を降り、ライダーのタクシーを走って追いかけます。しかしライダーは降りて徒歩での逃走に切り替えていました。ガーバーは更にライダーを追い彼を見付けます。銃を突き付け、彼の足を止めたガーバーは、近くに居る警官に声を掛けます。

 

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ライダーはガーバーを見て、刑務所には戻らないと宣言します。そして鬱屈していた筈のガーバーを生き返らせた礼をしろと言い、自分を撃つ事を強要します。ガーバーはあくまで警察に逮捕させようとしますが、ライダーはポケットに忍ばせていた銃を抜きます。それを見たカガーバーは咄嗟に引き金を引きライダーを撃ちました。


14)エピローグ

ライダーは今際の際、ガーバーにヒーローだと言い残します。牛乳を買い帰宅しようとするガーバーを市長が止めます。市長はガーバーに礼を言い、明日から騒がれるだろう嫌疑の件は自分に任せてくれと請け合いました。

 

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ガーバーは喜び、電車で帰宅しました。彼は家族の待つ家に帰り笑みを浮かべ、大変な1日を終わらせました。

 


3.四方山話

1)ロケ地

実際に役者を線路におろして撮影された映像が迫力で、この路線には東京メトロ銀座線のように、集電用の3つ目のレールがあるため、万が一それを踏んだら600ボルトのパワーでいい具合に痺れてあの世生きです。また、隣の線路を通り過ぎる車両の風圧も相当なもので、何かにつかまっていないと体ごと巻き込まれてしまうほどだそうです。ハリウッド映画といえど、こうした場所で撮影許可が出たのは稀で、実際、オリジナルは、モントリオールの地下鉄で撮影されました。


2)市長役

単なる善人ばかりでない登場人物の中で、とくに人物造形が光るのがジェームズ・ガンドルフィーニ演じるニューヨーク市長です。くえない政治家ですが、だからこそラストで主人公とする約束に、説得力と頼もしさを与えてくれています。映画として最後をきっちり締めるために、地味ながらこの人物の果たした役割は大きいのです。ま、アメリカ映画によくあるパターンではありますが。

3)リメイク

ジェセフ・サージェント監督の「サブウェイ・パニック」のリメイクという固定観念は忘れた方がいい。これはあくまでもハリウッドで最も安定感があり、最先端の撮影技術や映像表現を積極的に取り入れて完成度の高いエンタテインメントを作り続ける映像職人、トニー・スコットの作品です。

スコットは、オリジナルの中年男たちの哀愁が漂い、練りに練られた70年代の犯罪サスペンスの傑作が持っていたヒネリや深みを、潔いまでに驚くほど完全に排除し、2大スターの濃厚な超ドアップがまさに“激突”し、ハイテンションの見せ場が連続する、直球かつ剛速球のいかにも彼らしいアクション・サスペンスに仕上げています。

特に、ニューヨークの街を縦横無尽に駆け巡り、絶妙な緩急でめまぐるしく切り貼る撮影と編集は、ありがちな細切れ映像とは別次元の計算された超一流の仕事、プロの技でしょう。

 

4.まとめ

達者な、デンゼル・ワシントンジョン・トラボルタの共演(競演)に加え、
金融危機同時多発テロ、インターネット等々、現代的な要素をつめこんで生まれ変わった傑作地下鉄ムービーです。普通に今みるなら、オリジナルをも凌駕する面白さとなりました。

 

 

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