映画『バックドラフト』レスキュー・アクションの名作です!!

この映画『バックドラフト(Backdraft)』は、1991年公開のアメリカ映画です。監督はロン・ハワード、主演にカート・ラッセルとウィリアム・ボールドウィン、また主要人物としてロバート・デ・ニーロドナルド・サザーランド、スコット・グレンが出演しています。火災現場の視覚効果をインダストリアル・ライト&マジックが務めました。

目次

 

f:id:mattyanp2016:20210123153623j:plain



1.紹介

俳優から監督に転向し、『スプラッシュ』(1984年)、『コクーン』(1985年)、など、話題作で着実に実力をつけていたロン・ハワードが、ヒットメーカーのプロデューサー、ブライアン・グレイザーと組んだ作品です。
スケール感では、超大作『タワーリング・インフェルノ』(1974年)にはかなわないものの、格段に進歩した特撮やCGの技術による、火災現場の迫力ある映像は見ものです。
第64回アカデミー賞では、録音、音響編集、視覚効果賞にノミネートされました。
ハンス・ジマーの勇壮なテーマ曲も印象的で、日本のテレビ番組『料理の鉄人』などでもお馴染みとなりました。
北米興行収入は約7800万ドルに留まるものの、全世界では約1億5200万ドルのヒットとなりました。


2.ストーリー

1)プロローグ

1971年のこと、幼いブライアン少年はシカゴ消防局の第17分署に務める消防士の父デニス・マカフレイ(カート・ラッセル、二役)の出動に同行しますが、父はその目の前で部下アドコックス(スコット・グレン)を庇って殉職しました。


2)17分署

長じた、ブライアンは一度は逃げ出した消防学校を卒業し、消防士になる事が決まりました。
ブライアンの兄スティーブンもまた父に憧れて消防士の道を進み、父と同じ第17分署に隊長として務め活躍していました。
ティーブンは弟を快く招くように振る舞い、自らの第17分署へ配属させるが、消防士としてエリートである兄と落ちこぼれの弟には確執がありました。しかしやがてブライアンは、完璧に見える兄にも悩みがあることを知りました。
ティーブンはその頑固な性格によって妻子と別居状態で父の残したオンボロ船に寝泊まりしており、また消防士としても強引なやり方が出世を妨げていました。
そんな兄弟たちを、今や最年長の消防士であるアドコックスが時に助言しながら見守るのでした。

 

f:id:mattyanp2016:20210123153953j:plain


3)バックドラフト火災

この頃、シカゴでは爆発的に火が回るバックドラフトによって死人が出る火災が起こっていました。元消防士でベテランの火災調査官であるドナルド・リムゲイル(ロバート・デ・ニーロ)は、これが巧妙な放火事件であると見抜きました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123155142j:plain


有力市議会議員で、予算合理化の一貫として消防署や消防士の削減を進めるマーティン・スウェイザク(J・T・ウォルシュ)は、事件捜査の進捗を気にしており、慎重なリムゲイルに痺れを切らし、リムゲイルに助手を宛がおうと考えました。
スウェイザクの秘書のジェニファー・ヴァイトクス(ジェニファー・ジェイソン・リー)はブライアンの元恋人であり、ブライアンの出世になればと調査官助手に推薦しますが、ブライアンは検討もせずスウェイザクの勧誘を断ります。
兄のシゴキにも耐え消防士としての日々を重ねるブライアンでしたが、ある日の現場で兄との消防士としての決定的な差を痛感した敗北感から、消防士を辞め調査官助手へ転属しました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123153837j:plain



4)不自然な火災と犠牲

ブライアンはリムゲイルに連れられ、連続放火犯で服役中のロナルド・バーテル(ドナルド・サザーランド)との面会や、再び発生したバックドラフトによる火災現場に同行しました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123154845j:plain


リムゲイルは現場検証から、これが先の放火事件と同一人物によるものだと見抜きますが、通常の放火事件とは異なる不自然さを感じ取るのっでした。
そんな折に今度は高層ビルでの火災が発生し、第17分署のメンバーが現場に到着しますが、応援を待つべきというアドコックスの忠告を無視したスティーブンは、ブライアンと同期の新人消防隊員ティム・クリズミンスキー(ジェイソン・ゲドリック)と火災現場に突入した結果、ティムが経験不足からバックドラフトを起こして重度の火傷を負ってしまいます。スティーブンは責任を感じるも、部下やブライアンからの冷たい反応に思わず反発してしまうのでした。


5)隠された陰謀

高層ビルの火災も例の放火犯の仕業であり犠牲者が出ていました。リムゲイルは特定の標的を狙った事件と推測し、やがて表面的には接点が見えなかった被害者たちが、とある不動産開発会社で繋がっていること、またスウェイザクも関わっていたことが解ってきます。ジェニファーに頼み込み、スウェイザクのオフィスから資料を盗ませたブライアンは、リムゲイルと共にスウェイザク達が消防署の削減によって空いた土地を利用した多額の不動産利益を得る陰謀を企てていたことを掴みました。
スウェイザク邸に急行すると、スウェイザクを狙った犯人と鉢合わせになり、スウェイザクは救ったものの、リムゲイルは入院が必要な重傷を負いました。


6)暴かれた真相

不在のリムゲイルに代わってブライアンはバーテルに協力を求め、彼の示唆により犯人が消防士であることに悟ります。さらに放火に使用された薬剤から兄スティーブンが犯人であると疑いましたが、スウェイザク邸での犯人との格闘時に犯人に負わせた傷跡から、ブライアンはアドコックスが真犯人であると気づき、スティーブンも弟との会話から真相に気づくのでした。
アドコックスもまた2人に悟られたことに気がつきますが、その時、化学工場の火災の通報が入りました。一足遅れて現場に駆けつけたブライアンは、今にも足場が崩れそうな屋上で激しく口論するスティーブンとアドコックスを見つけました。アドコックスは犯行を認めた上で、不当な利益のために現場の消防士たちが危険に晒され、殉職者が出ていることが許せなかったと言い、スティーブンに理解を求めました。一方、ブライアンは消防士としてアドコックスを責め、上司として責任を取らせるようにスティーブンに迫るのでした。


7)土壇場

工場の崩壊が始まり3人は逃げ遅れてしまいます。アドコックスは犯行を隠そうと、大規模火災に乗じて2人に襲い掛かりますが、良心には逆らえずスティーブンを前に諦めました。更に足場が崩壊しスティーブンとアドコックスは転落、アドコックスは死亡し、スティーブンは重傷を負って身動きができない中、ブライアンは炎の恐怖を克服し、兄を助け出しました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123155516j:plain



しかし、既に手遅れだったスティーブンは死に際に、消防士の権威を守るためアドコックスの件を秘密にするよう頼み、また、弟を勇敢な消防士として認め、救急車内で息を引き取りました。


8)エピローグ

後日、ブライアンは約束を守って真相が明かされることはなく、殉職したスティーブンとアドコックスの葬儀が市を挙げて盛大に行われました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123153455j:plain

 

そしてブライアンはリムゲイルと共にスウェイザクの不正を告発し、彼を失脚させました。
その後、再び消防士として復帰したブライアンは、かつてのスティーブンやアドコックスの様に初めての現場に不安を覚える新米消防士を激励し、火災現場へと向かうのでした。


3.四方山話

1)ネタ元

映画の脚本を担当したグレゴリー・ワイデンは実際に3年間消防士としての経験を持つ人物です。本作は実際に起きたバックドラフト現象によるグレゴリー・ワイデンの友人の死を基にして書かれたそうです。

 

2)ブライアン・マカフレイ役

実はブラッド・ピットは本作のオーディションに落ちています。更にトム・クルーズジョニー・デップ、映画『ランブルフィッシュ』のラスティ・ジェームズ役で知られるマット・ディロン、そして映画『トップガン』でアイスマンを見事に演じたヴァル・キルマーも、ブライアン・マカフレイ役のオーディションを受けています。
他にも、ロバート・ダウニー・Jrや、キアヌ・リーブスもブライアン・マカフレイ役のテストを受けたそうです。

しかしながら、制作陣は当初、ブライアン・マカフレイ役にアレック・ボールドウィンを起用することを考えていましたが、アレックは依頼を断ってしまいます。その際、代わりに弟であるウィリアム・ボールドウィンをライアン・マカフレイ役に推薦し無事配役が決まりました。


3)ドナルド・リムゲイル

ロバート・デ・ニーロが演じたドナルド・リムゲイル放火犯罪捜査官は実在の人物です。実際のドナルドはシカゴの放火犯罪捜査官として働いているそうで、さらに驚くことにドナルド・リムゲイルは『バックドラフト』にもほんの少しの時間ですが、エキストラとして出演しています。その他にも放火犯罪捜査の専門家として映画制作にも協力をしています。


4)エンドロール中のスタントマン

ティーブン・マカフレイを演じたカート・ラッセルナイチンゲールを演じたケヴィン・ケイシー、ジョン・アドコックス役のスコット・グレン、そしてブライアン・マカフレイ役のウィリアム・ボールドウィンは多くの危険なシーンをスタントマンを使わずに自分たちで演じています。
彼らの見事なスタントシーンに驚いたスタントコーディネーターのウォルター・スコットは、エンドロールでこの4名の俳優の名前をスタントマンとして登場させることにしました。


5)エキストラへのボランティア

何と5000名以上にも及ぶ現役の消防士たちがミシガン通りを行進するたった1シーンのためにボランティアとしての参加を望みました。
郊外に住む消防士たちも参加を頼みましたが、ユニフォームが異なるため参加できなかったそう。最終的には200名もの消防士たちが、実際に行進を行いました。

 

f:id:mattyanp2016:20210123155945p:plain



4.まとめ

色々と詰め込まれています。親子、兄弟、兄夫婦、弟と恋人、火災現場、放火犯人捜し、不正、正義、団結、組織愛を「バックドラフト」と言う火災現象を題材にして、消防士という職業の過酷さと遣り甲斐について認識させられた作品です。
盛りだくさんではありますが、ストーリーのキレが良いのと、あまり掘り下げないので混乱しません。
なにより、火災現場の映像がハンパなく、爆発するドラム缶、ほとばしる火柱、壁となって迫る炎、そして身を包みこむ熱風。間近で巻き起こるとてつもない大火災の恐怖に、身動きもとれず立ちすくむ思いです。

レスキュー・アクションとしても人間ドラマとしても、一級品で、レスキューもののバイブル的存在であると言われる所以です。

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

バックドラフト [ カート・ラッセル ]
価格:1100円(税込、送料無料) (2021/1/23時点)

楽天で購入