映画『おっぱいバレー』これぞ青春コメディです?!


この映画『おっぱいバレー』は、水野宗徳の小説を原作として、監督羽住英一郎、主演は綾瀬はるか、共演に青木崇高仲村トオルなどで、2009年に映画化されました。

目次

 

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1.紹介

真面目な新任女教師が、男子バレー部の顧問を受け持つこととなるが、ひょんなことから「大会で1勝したらおっぱいを見せる」という約束を流されるままにしてしまう、青春コメディです。

時代設定は1979年に変更され、1970年代末のニューミュージックやポップスが挿入歌として多数使用されています。


2.ストーリー

1)プロローグ

1979年(昭和54年)、北九州市、戸畑第三中学の3年生の5人、平田(木村遼希)、楠木(高橋賢人)、江口(恵隆一郎)、岩崎(吉原拓弥)、杉浦(本庄正季)は、ある実験を真剣にしていました。

時速80km以上で風を掴むと「おっぱい」の感触が味わえると聞いた5人は、自転車を漕ぎながら必死で宙を「エアもみもみ」します。本人たちは至って真面目です。

しかし、ただ自転車を漕いだだけだと80kmに到達できないので、杉浦の提案で5人は自転車を改造しました。バイク風にした自転車に車椅子をつけた改造バイク風自転車で、坂道を全力で下るのです。平田と楠木がチャレンジしました。

2人は「エアもみもみ」しつつ坂道を下りながら、「おっぱいサイコー!」と叫んで崖から落ちました。懲りない5人は、「時速60kmだとAカップ、時速80kmだとBカップ、時速100kmだとCカップ」という噂を信じ、次は高塔山の地獄坂でチャレンジしようと言いながら、学校の朝礼の列に並んでいました。

 

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2)新任の柔道部顧問教師

平田らの中学に、新しい先生が赴任しました。国語担当の若い女性教師・寺嶋美香子(綾瀬はるか)です。思春期真っ盛りの3年生、5人は美人教師の赴任に大興奮です。

美香子は“バカ部”と呼ばれてバカにされていた弱小男子バレーボール部の顧問に就任することになり、早速女子バレー部と練習試合をしようということになりましたが、男子バレー部は6人制でありながら部員は平田ら5人のみで、しかもまともに練習したことは一度もありませんでした。

助っ人として1年生の城(橘義尋)を加入させた男子バレー部でしたが練習試合は大惨敗、美香子は部員らが本気で頑張ってくれるなら何でもすると言うと、平田ら部員は「試合に1勝したら“おっぱい”を見せてください」と頼み込みました。

引き下がれなくなった美香子はやむなく約束を受け入れるしかありませんでした。一方、血気に逸る部員たちは早速ライバル校の練習を偵察するために潜入し、そのレベルの高さに驚愕し、練習の妨害を試みる美香子にバレてしまい大目玉を喰らいました。

部員たちは心を入れ替えたかのように真面目に練習に打ち込むようになり、一度部活を辞めた城を呼び戻そうとします。城の父(仲村トオル)がかつて実業団の選手だったことを知った部員らは、不良グループとつるんでいた城を命がけで連れ戻し、6人となったバレー部は結束を強くしました。

部員らは「おっぱい!」の掛け声の元一致団結し、厳しい特訓に励みました。やがてバレー部は北九州・筑豊地区の中学校バレーボール大会に挑みますが、対戦相手はよりによって先日偵察に出向いた強豪校の竜王中でした。意気消沈する部員らを励ましながら、美香子は自身の過去を思い出していました。


3)美香子の過去

美香子は以前勤めていた中学で、受験を控えた生徒たちを人気ロックバンドのライブに誘ったことから軽率だと注意を受けたことから、今度こそはきちんと生徒との約束を守って一人前の教師になりたいという思いがありました。

更に中学時代の美香子(大後寿々花)は万引きをしたことがあり、当時の恩師・原田(小林勝也)から罰の代わりに1週間の間の放課後に本を読んで読書感想文を提出せよというものでした。

そして美香子は高村光太郎の『道程』の一文「私の前に道はない 私の後ろに道はできる」に深く感銘を覚え、この体験が後に国語教師となるきっかけとなったのでした。

しかし、平田ら部員のやりとりを女子バレー部のメンバーが盗み聞きしたことから「おっぱい」の一件が学校中にバレてしまい、美香子は学校を解雇されてしまいました。


4)おっぱい力

原田の墓参りに出向いた美香子は、原田の妻・静子(市毛良枝)から本を託され、原田もまた美香子との接し方に悩んでいたことを聞かされます。

その頃、バレー部は強豪・竜王中を前に大苦戦を強いられていました。そこへ美香子が駆け付けて部員を叱咤激励すると彼らは力が漲り第2セットを取ります。

 

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しかし、戸畑第三中の快進撃もここまででした。竜王中は温存していた主力を投入、戸畑第三中は敢えなく敗れ去りました。美香子は城の父から「目的なんてどうでもいい。目的へ向けて頑張ることが大事だから」と慰められました。

良樹の父・和樹は、美香子と部員たちの約束を知っていました。「目的なんてどうでもいい。目的へ向けて頑張ることが大事なんですから」と言われ、美香子は救われます。

負けて初めて悔しがる部員たちに美香子は健闘を讃え、6人の部員は美香子に泣きつきました。美香子は教師を続けようと決意します。

 

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5)エピローグ

萩原を去る日、美香子の下駄箱に手紙がありました。男子バレー部員たちからです。


「寺嶋先生へ

先生はどう思っているか分かりませんが、僕たちはあの試合勝てなかったけど、全然後悔していません。

だって、負けたお陰で、先生の胸に飛び込むことができましたから。

負けた場合に備えて、僕ら、江ブー(江口)の胸に飛び込む練習をしていたので、よい位置に飛び込めました。

最高の感触、ありがとうございました。 男子バレー部一同より」


手紙を読んで思わず苦笑し、バレー部との記念写真を眺め入る美香子の乗った電車を、河原でバレー部員が見送ります。部員たちはみな、胸にバレーボールを詰めていました。

「巨乳すぎる」と言いつつ、美香子は笑って手を振り返しました。

 

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3.四方山話

1)昭和の車

門司港レトロカーミーティングという古い車を持っている方たちのクラブが協力したそうです。

117クーペ、フロンテクーペ、B110サニークーペ、チェリーX1、ブルーバード510クーペ、3代目コロナ、R2、初代セドリックの後期、3代目の縦目グロリア、パブリカ、N360トヨタ・ダイナ、スバル360、初代ルーチェ、初代セドリック後期、430セドリック、B210サニーエクセレント、ポーターキャブ、他。

 

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2)挿入歌

昭和の懐かしい曲がそこここで流れてきます。

ルージュの伝言荒井由実)、渚のシンドバット(ピンク・レディー)、燃えろいい女(ツイスト)、HERO(ヒーローになる時、それは今)(甲斐バンド)、夢中さ君に(チューリップ)、風を感じて(浜田省吾)、卒業写真(荒井由実)、微笑みがえし(キャンディーズ)、他。

 

 

 

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4.まとめ

「おっぱい目当ての努力」なんて、まことに不謹慎に思えますが、終わってみればこれも案外アリかな?、と思わせる筋運びは見事です。

たとえ悪ガキが出てきたとしても、彼らが何かを学んでイイ子ちゃんに成長するストーリーだったら、面白くもなんともありません。そんなものは、ディズニーに任せておけばよいのです。

本作が素晴らしいのは、最後までガキどもがめげることなく、バカのままで、性懲りのないところなのです。