映画『アラスカ魂』ジョン・ウェインのコメディタッチのウェスタンです!!

この映画『アラスカ魂(North to Alaska)』は、1960年制作のアメリカ合衆国の西部劇映画で、ラズロ・フォーダー作の舞台劇をヘンリー・ハサウェイ監督、ジョン・ウェイン主演で映画化しました。

目次

 

f:id:mattyanp2016:20210811163006j:plain



1.紹介

舞台はアラスカで、時代背景にコスチュームや雰囲気は西部劇そのものではありますが、コメディ・タッチのアクション・アドベンチャーとなっています。ジョン・ウェインとのコンビ作も多いヘンリー・ハサウェイの豪快な演出が冴える痛快娯楽作です。

1900年のゴールドラッシュ、金鉱権利争奪戦と三度に亘る猛烈な格闘そして三角関係恋の駆け引きが魅力で興行的にも大成功を収めました。

この頃からジョン・ウェインは本作のようなコメディ・西部劇やドラマに軒並み出演し、新たなファンを獲得してゆきます。ジョン・ウェインにしかない、他を圧倒する独特の雰囲気と演技は、見方によっては傲慢にも思えなくもないですが、それこそが彼の持ち味に他ありません。

 

 


2.ストーリー

1)プロローグ

1900年、ゴールドラッシュに沸くアラスカ州ノームです。シアトル出身のサム・マッコード(ジョン・ウェイン)と相棒のジョージ・プラット(スチュワート・グレンジャー)、ジョージの弟ビリー(フェビアン)は金脈を堀り当てて億万長者となりました。

ジョージは手に入れた金でテキサスにいる恋人ジェニー・レモン(リリアン・ショーヴァン)を呼び寄せようと考え、サムは掘削機材の購入ついでに仕方なくジェニーを連れて行くことを引き受けました。その際、詐欺師フランキー・キャノン(アーニー・コヴァックス)が虎視眈々とサムの金を奪おうと画策しましたが、ことごとく失敗に終わりました。

それでも懲りないフランキーは、サムがシアトル行きの船に乗り込んだことを確認すると、サムの友人を装ってジョージに近づきました。


2)予期せぬ出来事

シアトルに到着したサムは早速ジェニーに会いに行きましたが、ジェニーは既に他の男と結婚していました。そこでサムは、酒場で知り合った美女ミシェル・ボネ(キャプシーヌ)を代わりに連れ帰ることにしました。

その後、サムはかつて木こりだった頃のボス、ラーズ・ノードクイスト(カール・スエンソン)とその妻リナ(キャサリーン・フリーマン)の誘いで野外パーティーに参加、ミシェルは次第に豪放磊落なサムに惹かれていきました。

 

f:id:mattyanp2016:20210811162723p:plain


サムはミシェルを連れてアラスカ行きの船に乗りましたが、ミシェルはサムの本来の目的に気付いてしまい、深く傷ついて部屋に閉じこもってしまいました。サムはミシェルを傷つけてしまったことを後悔し、彼女をシアトルに帰すことにしました。


3)悪企み

ところが、アラスカに着いたサムは自分の鉱山がフランキーに乗っ取られそうになっていることを知り、とりあえずミシェルをホテルに連れていきましたが、既に町のホテルもフランキーの手に落ちていました。

サムはミシェルをホテルに残して鉱山に向かいましたが、フランキーはかつて関係のあったミシェルとの再会を喜びました。しかし、ミシェルは再び手を組もうと持ち掛けてきたフランキーの話を断り、サムの鉱山に向かっていきました。

ミシェルの目的が金鉱だと思い込んだフランキーは、かつてサムの鉱山に住んでいた酒飲みのピーター・ボッグスミッキー・ショーネシー)を抱き込むことを企みました。


4)本心は

サムとミシェルは鉱山に辿り着きましたが、サムは友人の手助けに行ったジョージのところに言っている間にビリーはミシェルに一目惚れしてしまいました。一方のジョージはサムがジェニーを連れてこなかったことに憤慨しましたが、サムから事情を聞いてひとまず冷静を取り戻しました。

鉱山に戻ったサムとジョージは、ジョージがジェニーのために建てた小屋で酒に酔ったミシェルが寝ているのを見て焦り、ジョージはミシェルの身勝手さに激怒しましたが、ミシェルがジェニーと同じフランス人であることを知ると一転して謝罪しました。

そして、ミシェルがサムに想いを寄せていることを知ると彼女の願いを叶えてあげようと考えました。しかし、素直になれないサムは激怒してジョージと喧嘩になり、鉱山を去る決意をするのでした。


5)鉱山の危機

その翌日、アラスカの金鉱は争奪が相次いでいることから軍隊が管理することになり、サムも土地と所持品を差し押さえられてしまい町に向かいました。サムはそこで、ボッグスが政府の管理官に土地の所有権を主張していることを知り、ボッグスの行方を捜しました。

一方のミシェルはシアトル行きの船に乗ることを考えていたところ、追いかけてきたビリーから求婚されましたがこれを断りました。その後ミシェルは再びフランキーから手を組もうと持ちかけられ、それを断りました。その際、ミシェルはフランキーが何かを企んでいることに気が付きました。


6)悪事の暴露

ミシェルの元にサムとビリーが現れました。サムはミシェルに悪態をつきましたが、ミシェルは鉱山が軍に没収されることをフランキーが知っていたことを伝えました。頑固なサムはミシェルの話を受け入れられずにいましたが、そこにジョージが現れました。

サムはようやく見つけたボッグスから、彼がフランキーに無理やり何かの書類にサインをさせられたことを知りました。サムとジョージはボッグスを管理官の元に連れて行く途中でフランキーと出くわし、町の通りで大乱闘となりました。

そしてサムはフランキーを叩きのめし、ボッグスと共に管理官の元に連れて行き、悪事を暴露して一連の事件は解決しました。


7)エピローグ

サムはシアトルに帰ろうとしたミシェルを引き止め、互いに愛を確認し合いました。そしてサムはジョージがフランキーから奪った指輪を受け取り、それをミシェルに贈りました。

 

f:id:mattyanp2016:20210811163319p:plain

 

 

 

 

 3.四方山話

1)撃ち合い?

西部劇でありながら撃ち合いは中盤に1回のみで射殺場面が皆無なのも極めて稀な珍しい映画です。


2)バックル

ヘンリー・ハサウェイ作品であるため、ジョン・ウェインは勿論、お馴染みの『赤い河』(1948年)のバックル”RED RIVER D”をつけています。

 

f:id:mattyanp2016:20210811160923j:plain


3)主題歌

ジョニー・ホートンの歌でヒットした主題歌が、うまく編曲されてBGMのほとんどをカヴァーしています。またこの歌、タイトルと一緒のところでは物語の背景を手短に説明していて、くつろいで見られる雰囲気を出しています。

 

www.youtube.com


4.まとめ

この時代だから、シネマスコープのカラーもきれいで、ここまでの西部劇の積み重ねが、美術、衣装、アクション、音楽など丁寧に発展させてきた、ハリウッド映画のレベルの高さをみせてくれています。