映画『マラソンマン』名優二人が見せるサスペンスホラー映画です?!

この映画『マラソンマン(Marathon Man)』は、ウィリアム・ゴールドマンの同名小説の映画化で、監督は、ジョン・シュレシンジャー、主演ダスティン・ホフマン、共演ローレンス・オリヴィエで、1976年制作のアメリカサスペンス映画です。

目次

 

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1.紹介

原作者のゴールドマンが脚本も兼ねたので、原作に忠実に描かれています。小説と映画の両者とも、ナチス残党の歯科医が歯にドリルを突き立ててベーブを拷問するという非常に生々しいシーンで有名になりました。

シュレシンジャー監督とホフマンとは名作『真夜中のカーボーイ』以来の顔合わせとなりました。


2.ストーリー

1)プロローグ

ニューヨークに住む72歳のクラウス・ゼル(ベン・ドーヴァ)という老人が交通事故で死亡しました。その知らせを受けた兄のクリスチャン・ゼル博士(ローレンス・オリヴィエ)は暗殺ではないかと疑います。

ゼル博士は、元ナチスで、戦犯としての逮捕を逃れて今は南米に住んでいました。元ナチスたちは戦争中にユダヤの富裕層からダイヤモンドを強奪しており、それを管理していたのがクラウスだったのです。

彼が死亡した今、その手元にあったダイヤモンドを早く取り戻す必要があります。ゼル博士は髪の毛を剃って身なりを変え、ニューヨークへと旅立ちました。


2)兄ドクとの再会

一方、アメリカ政府の秘密諜報員であるヘンリー”ドク”リーヴィー(ロイ・シャイダー)はナチスのダイヤの行方を追ってパリに滞在していましたが、身元がバレて殺されかけます。そして上司のピーター・ジェーンウェイ(ウィリアム・ディヴェイン)からクラウスの死を聞き、自分もニューヨークへ行きました。

ニューヨークには弟の大学院生トーマス・バビントン”ベイブ”リーヴィー(ダスティン・ホフマン)が住んでいて、久しぶりに兄弟水入らずで過ごします。

 

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ところがベイブが恋人のエルサ・オペルマルト・ケラー)とともに2人組の凶漢に襲われる事件が発生。ドクは元ナチスたちの自分への警告だと考えました。

ドクはベイブを巻き込んだことで腹を立て、ニューヨークへ着いたゼル博士に大胆にも面会しますが、ゼル博士が隠し持っている特殊なナイフによって刺されてしまいます。刺されながらもドクはベイブの部屋までたどり着き、そこで事切れました。


3)ゼル博士の拷問

ドクが死亡間際に何か伝えたのではないかと、ベイブは警察やジェインウェイから散々尋問されますが、もちろん彼は全く知る由もありません。しかし、元ナチスはそう考えず、彼を誘拐し、歯科医でもあるゼル博士がドリルを使って拷問しますが、何も知らないベイブは返答できません。

 

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一旦ジェインウェイが助け出してくれましたが、彼も実はゼル博士の仲間で、ベイブを安心させて聞き出そうとした事が分かります。そして再び拷問します。

最後に見切りをつけた彼らはベイブを始末しようとしますが、ベイブはマラソンで鍛えた足を使って脱出し、恋人のエルサに電話して助けてもらいます。しかし、ベイブは彼女も怪しいと見て問い詰め、やはり彼女もクラウスの運び屋ということが判明します。

 

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やがてジェインウェイたちがやって来てベイブは殺されそうになりますが、エルサのお陰で助かります。エルサ自身は撃たれて死亡しました。


4)エピローグ

一方、ゼル博士はニューヨークの街角で身分がバレそうになり、人殺しを繰り返します。そしてダイヤモンドを銀行の金庫から取り出して外へ出ますが、待ち構えていたベイブに脅され、セントラルパークの排水処理場へ連れ込みます。

ベイブは復讐のためにゼル博士にダイヤモンドを飲み込ませようとしますが、彼はそれを拒否します。やがて取っ組み合いになりゼル博士は自らのナイフで体を刺してしまい死亡しました。

外へ出たベイブは虚しく走り去ってゆきました。

 

 

 

 

 

3.四方山話

1)コメディ?

オープニングの老人同士の罵り合いと、シリアスなのかコミカルなのかをはかりにくい感じがしましたが、カーチェイスからクラッシュは結構見ごたえがありました。

面白くは見せましたが、結構な尺があり、意味がよくわかりません。ホロコーストでのユダヤ人と元ナチの確執を見せたかったのでしょうか。


2)タイトル

「マラソンマン」というタイトルと内容にギャップを感じていまいます。主人公がマラソン日課にしているというだけで、時々挟まれる黒人ランナーは、オリンピックのマラソン種目で史上初の2大会連続優勝を果たした、アベベ・ビキラでしたが、主人公の憧れとは言え、これもあまり意味を感じません。


3)童顔

本作で、大学院生の役をやっているダスティン・ホフマンですが、彼の誕生日から逆算すると、1976年の時点で、すでに39歳になっています。いくら年齢制限がないとは言うものの、普通に考えて設定は20代に違いありません。

その事実を知っても尚、大学院生に見えて来るのだから、役者ダスティン・ホフマンと言う人は、すごいというか魔訶不思議な人です。


4)恐怖シーン

ローレンス・オリヴィエが怪演を見せたゼル博士は、AFI(アメリカ映画研究所)が「100年シリーズ」と銘打って選ぶ、“映画史の残る悪役”第34位にランクイン、『マラソンマン』も“スリリングな映画”50位に選ばれています。

人々の記憶に残る拷問シーンは、改めて見ると意外に「見せていない」と気付かされます。このシーンの恐怖はオリヴィエの演技と、”ドリルの音”によって生まれました。

 


4.まとめ

1960年代末に登場したアメリカン・ニューシネマと呼ばれるブームがありました。その影響はハリウッドの大手製作会社の作品にも影響を与えます。

ハッピーエンドを棄て、生活感ある人間を、リアリズムを重視した映像で描く、ニューシネマの要素は、明らかに本作にも取り入られています。

リアルなバイオレンスに臨場感を持つカーチェイス、登場人物を襲うパラノイア的な恐怖感は、本作に登場する要素が、斬新な表現として描かれました。

 

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