映画『バットマン』アメリカンコミックス独特の世界観をお楽しみ下さい?!

この映画『バットマンBatman)』は、ティム・バートンが監督で、ジョーカー役にジャック・ニコルソンブルース・ウェインバットマン役にマイケル・キートン、その他、キム・ベイシンガー共演しています。

目次

 

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1.紹介

DCコミックスの同名キャラクターをベースにした、1989年のアメリカのスーパーヒーロー映画で、ワーナー・ブラザースによる「バットマン」の初期映画シリーズの第1作目となります。

北米興行収入は約2億5100万ドル、全世界では4億1100万ドル以上の興行収入を上げた大ヒット作品で、第62回アカデミー賞では、美術賞を受賞しました。


2.ストーリー

1)プロローグ

ゴッサム・シティに観光に来ていた親子が家に帰るため、タクシーをさがしています。しかし、なかなか止まってくれません。仕方なく歩いていたところ、路地裏で二人組の物盗りに襲われてしまいました。

ビルの屋上で収穫を確かめながら、物盗りたちは巷で話題になっているコウモリ男の話をしていました。彼らの背後から影が忍び寄ります。

姿を見せたその影は、噂のコウモリ男でした。バットマンと名乗るその男(マイケル・キートン)は、物盗りを懲らしめるとビルから飛び降り姿を消しました。

 

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2)ゴッサム・シティの悪

新任の地方検事ハービー・デント(ビリー・ディー・ウィリアムズ)就任挨拶の会場で、ボルグ市長(リー・ウォレス)は犯罪者が蔓延る現状を打開するため、マフィアのボスであるカール・グリソム(ジャック・パランス)を摘発すると宣言します。

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テレビ中継でその様子を見ていたジャック・ネーピアジャック・ニコルソン)は、密かに関係を持っていたグリソムの愛人アリシア(ジェリー・ホール)に「ボスに手を出すやつはおれが始末する」と言います。

気楽に構えるジャックに対し、アリシアは自分たちの関係がグリソムにばれたときのことを危惧します。自分は彼の右腕であり、愛人との関係も隠し通せると言い切り、ジャックは身形を整えてから部屋を出ました。

バットマンが暴れた現場の後処理をする警察たち。エクハート警部補(ウィリアム・フットキンス)は物盗りの証言を信用しませんでした。怪我をした物盗りを搬送中に、アレクサンダー・ノックス(ロバート・ウール)という名の記者が現れます。コウモリ男を追っている彼は警察から証言を得ようとしますが軽くあしらわれます。

ノックスをかわしたエクハートはその足でジャックと密会しましたた。エクハートはジャックから金を受け取り、新任検事の始末を約束します。それから、二人は互いの立場のことで揉めますが、ジャックの方が一枚上手でエクハートはジャックに銃で脅されました。勝ち誇りながら去ろうとするエクハートは「女のことをばらしてやる」と呟くのでした。


3)グリソムの罠

ノックスは成果のないまま出版社に戻りました。コウモリ男は特ダネになると自信満々な彼に対し、同僚の目は冷ややかでした。ノックスが自分のデスクに向かうと、彼の席を一人の女性が占領していました。

ヴィッキー・ベール(キム・ベイシンガー)という名のそのカメラマンは、ノックスの書いたコウモリ男の記事に興味を持ってやってきたと言いました。仲間ができたことに喜ぶノックスはビッキーに「資料は全てジェームズ・ゴードン総監(パット・ヒングル)が握っている」と話します。ビッキーは総監ならウェイン邸のパーティに出席予定だと彼に教えました。

グリソム自分を追いつめようとする新任検事に苛立ちます。彼は、検事が自分とアクシス化学の関係を突き止めるのではと心配していました。ジャックはアクシス化学のオフィスに残る資料の始末を任されました。

化学工場の臭いが嫌だと愚痴を言うジャックをグリソムはお前にしか頼めないと説得します。ジャックが部屋を出るとグリソムはエクハートに電話をかけました。


4)勢揃い

街を活気づけるあため、市政祭を盛り上げたい市長でしたが、資金難で苦心しています。

市政祭の資金集めのために開かれたパーティ会場のウェイン邸に潜入したノックスとビッキーは、ゴードン総監に近づきます。ビッキーに気づいたブルース・ウェインマイケル・キートン)は彼女に見惚れて後を追いました。

ノックスはコウモリ男についてゴードンに詰め寄りましたが、ゴードンはしらを切ります。そこにゴードンの部下がやって来て、ジャックがアクシス化学に向かっていることを報告しました。

エクハートが現場に急行していると知らされますが、彼のことを信用していないゴードンは、会場を抜け出してアクシス化学に向かいます。ノックスとビッキーは、ゴードンを追ったつもりで邸宅の美術品室に迷い込みました。

ブルースはその機に乗じてビッキーに挨拶をします。そこにアルフレッド・ペニーワース(マイケル・ガフ)が現れて、総監の動きをブルースに報告しました。監視カメラが記録していた映像からゴードンの目的地を突き止めたブルースもアクシス化学に向かいました。


5)ジャックの最後?

アクシス化学の前で、ジャックを見つけたら殺せと部下に命じて、エクハートは突入を始めました。オフィスで証拠隠滅を部下に指示していたジャックは、書類を保管していたはずの金庫が既に空になっているのを見つけて、グリソムにハメられたと気づきます。

ジャックとエクハートの攻防の最中に駆けつけたゴードンは、エクハートの部下にジャックを生け捕りにしろと命じ、グリソムの企みを阻止しようとします。エクハートは、ゴードンの隙を突いて単独でジャックを追います。

ジャックは併設された工場内の制御機器を弄り、警察を撹乱します。警察が逃したジャックの部下の前にバットマンが現れます。彼がジャックの部下を取り押さえるところを目撃したゴードンは驚きました。逃走を続けるジャックを、バットマンとゴードンが追い詰めます。

ジャックを捕らえたバットマンでしたが、ゴードンがジャックの部下に人質として捕まってしまいます。バットマンは、ゴードンを助けるためジャックを解放しました。勝ち誇ったジャックは彼に銃を向けようとしましたが、バットマンは既に姿を消していました。

バットマンを探すジャックは、代わりに見つけたエクハートを始末しました。そこに再びバットマンが姿を現しました。驚いたジャックは発砲しますが、彼の弾はバットマンのスーツに跳ね返され、逆に彼の顔に命中してしまいました。

激痛に悶えるジャックは足を踏み外し、強酸性の薬品で満たされたタンクへと落ちそうになります。ジャックは足場の縁に掴まりました。バットマンはそれを助けようとしますが、ジャックが手を滑らせ、彼は薬品の中に落ちてしまいました。

ノックスとビッキーは、ジャックが強酸性の薬品の中に落ちたのはバットマンの仕業だと睨みました。ノックスは電話で警察を問い詰めますが、ゴードンに他言を禁じられていた警察はジャックが自殺を図ったのだと嘘をつきます。ノックスは独自捜査をしようとビッキーにもちかけますが、これからブルースとデートの予定だと断られてしまいました。

ウェイン邸で食事をするブルースとビッキーは、会話を重ねる内に、二人は次第に惹かれあっていきました。


6)ジョーカー誕生

ジャックは生きていました。闇医者に自分の怪我を治療させた彼は、顔を覆う包帯を剥がし、鏡を見ます。ジャックは、自分の顔を見て大笑いをします。彼は大笑いを続けながら外へと消えていきました。

グリソムの前に姿を現したジャックは、ジョーカーと名乗って自分は一度死んだと言ました。そして、グリソムを銃撃したジョーカーは彼の椅子の座り心地を堪能しますが、卓上にあった新聞記事を見て、復讐すべき相手がもう一人いることを思い出すのでした。

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組織を手中に収めたジョーカーはコウモリ男の記事を書いているノックスからバットマンの情報を手に入れろと命じました。

アクシス化学の工場で薬品を量産したジョーカーは、その薬品を市販の化粧品に混入させ、街を混乱に陥れます。そんな状況でも市長は市政祭の開催に固執していました。

ノックスと行動を共にするビッキーは、バットマンの情報を握っていると疑われ、ジョーカーに襲われます。バットマンの助けを得て難を逃れたビッキーは、そのままバットマンの基地へと連れて行かれ、そこでジョーカーの薬の正体を知らされます。マスコミはその情報を元に市民に注意を促し、バットマンに計画を阻止されたジョーカーは怒りました。

騒動が終息しつつあるゴッサム・シティでは、市政祭の準備に活気付きますが、ジョーカーがテレビを電波ジャックして、バットマンに決闘を申し込みます。テレビに映った顔に既視感を覚えるブルースでした。ジョーカーはかつて自分の両親を殺した張本人でした。


7)ジョーカーのパレード

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テレビで大枚をばら撒くと市民に宣言したジョーカーは、街の大通りでそれを実行します。人々は、ジョーカーのパレードに群がります。ジョーカーは集まった市民に毒ガスを浴びせました。

そこへ、バットウイングに乗って駆けつけたバットマンは毒ガスの散布を阻止するも、ジョーカーに乗機を撃ち落とされてしまいます。ジョーカーは、ノックスと共に現場に居合わせたビッキーを教会へと連れ去りました。

 

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バットマンは後を追い教会の屋上でジョーカーを殴りつけて、外に突き落とそうとするが逆に突き落とされてしまいます。ジョーカーは、縁にしがみつくバットマンを見て笑います。

ジョーカーは、部下の操縦するヘリコプターに乗って脱出しようとしますが、バットマンの策にハマり、彼は真っ逆さまに地上へと落ちてしまいました。縁をよじ登ったバットマンは下を見下ろすと、地面に叩きつけられたジョーカーは笑いながら絶命していました。


8)エピローグ

市長は、「暗黒時代は終わった」と宣言します。彼はバットマンから受け取った手紙を読みました。そこには市民への協力の誓いが書かれていました。

市長たちはバットマンへの救援要請の合図のために用意したサーチライトを雲に向かって照射しす。夜空に浮かび上がるバットシグナル。建設途中のビルを囲う工事用の足場に立つバットマンはそれを見上げていました。

 

3.四方山話

1)世界観

監督のティム・バートン独自の作風『異形への愛』が、バットマンやジョーカーといったキャラクター達に注がれているばかりか、当時のアメコミ界は「リアルな世界観」に移行する時期にあたっており、本作もその影響下にありました。

ゴッサム・シティの造形やダウンタウンの描写は、ゴシック様式工業都市が交じり合った様子です。そこを疾走するバットモービルなど、現実とフィクションの間を狙ったような画面作りが特徴となりました。『フルメタル・ジャケット』などの美術監督アントン・ファーストはこの作品でアカデミー美術賞を得ています。


2)ジョーカー役

ジョーカー役のオファーはロビン・ウィリアムズアラン・リックマンにもありましたが、両者は断っています。

ジャック・ニコルソンの、一説には「総制作費の50%」とも言われる高額なギャランティーも話題ではありましたが、実際にはハリウッド映画としては製作費も抑え目であったため、彼クラスの俳優としてはそれほど法外な額とは言えないないでしょう。

結果的に、興行収入から一定の額を受け取ることのできる契約によって、最終的な報酬は6000万ドルに達しました。

それにしても、出色のキャラクターであるジョーカー役ジャック・ニコルソンの天才的な演技には舌を巻くしかありません。この後、登場する多くのバットマンの宿敵の中でも、群を抜く強烈な役柄を、ジャック・ニコルソンは見事に演じています。

後に、同じ役を演じた『ダークナイト』(2008年)のヒース・レジャーと双璧でしょう。


4.まとめ

監督ティム・バートンは、はぐれ者に対して好意に満ちた作風の監督であって、はぐれ者と言えばジャック・ニコルソンほどうまくハマる俳優はいません。なんとも素晴らしいタッグでした。

ヒーロー映画を作るにあたって奇抜すぎる発想をまとめきって敬服しますが、日本ではコウモリやゴッサム・シティのイメージは好き嫌いで言えば、後者に傾いているように思います。

 

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