映画『アパッチ砦』西部劇映画の傑作の一つに違いありません!!

この映画『アパッチ砦(Fort Apache)』は、ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのコンビにヘンリー・フォンダが絡んだ、フォード一家総出演の騎兵隊3部作の中の一作で、1948年製作のアメリカ西部劇映画です。

目次

 

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1.紹介

スピード感のある映像とは対照的な、詩情豊かな場面もあり、女性に対しての礼儀も示した、男らしく逞しい騎兵隊員らが登場します。

さらに、ユーモアも加えた友情や連帯感、そして勇気をストレートに表現する、フォード作品の全てが凝縮された映画史上に残る傑作西部劇です。


2.ストーリー

1)プロローグ

アリゾナ準州で、南北戦争で活躍した、無骨で厳格な騎兵隊のオーウェン・サーズデー中佐(ヘンリー・フォンダ)は、娘フィラデルフィア(シャーリー・テンプル)を伴って、駅馬車で、西部の辺境の地である”アパッチ砦”の、駐留連隊指揮官に赴任するため目的地に向かいます。

途中、駅馬車の中継所で、二人は、士官学校を卒業したばかりのマイケル・シャノン”ミッキー”オローク中尉(ジョン・エイガー)と出会いました。

その直後に、砦からオロークを迎えに来た4人、フェスタス・マルケヒー軍曹(ヴィクター・マクラグレン)、ボーフォード軍曹(ペドロ・アルメンダリス)、ダニエル・シャタック軍曹(ジャック・ペニック)、クィンケノン軍曹(ディック・フォーラン)らが到着します。

マルケヒーは、上官であるオロークに一応、敬意を表しますが、名付け子である彼をからかいながら、自慢げにその場にいたフィラデルフィアに紹介しました。サーズデーは、マルケヒーらが自分を迎えに来たのではないことを知りましたが、オロークに娘フィラデルフィアを紹介します。

オロークとフィラデルフィアは一目で惹かれ合い、その後、駅馬車は、マルケヒーらの護衛を従え砦に向かいました。

 

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2)アパッチ砦

一行が砦に到着したとき、ダンス・パーティーが開かれている最中でした。

サーズデーは、指揮官のサム・コリングウッド大尉(ジョージ・オブライエン)とカービー・ヨーク大尉(ジョン・ウェイン)に歓迎されます。

オロークは、父のオローク曹長(ウォード・ボンド)と母メアリー(アイリーン・リッチ)の元に帰郷の挨拶に向かい両親を喜ばせました。

翌日、現れたオロークに喜ぶフィラデルフィアでしたが、彼が、規則で名刺を置きに来ただけだとヨークから知らされ気分を害してしまいます。

その後、士官達を招集したサーズデーは、連隊の指揮権をコリングウッドとヨークから引継ぎました。

サーズデーは、コリングウッドを副官から解任し、乱れた連隊の雰囲気を一掃させる、厳しい態度で任務に就きます。

コリングウッドだけを残して、士官を解散させたサーズデーは、彼の解任は軍の上層部の命令に従ったことと告げて、部隊に愛着は示さず、自らの功績を残すことに執着しようとします。

サーズデーに酒を勧められたコリングウッドだったが、それを断り、オローク曹長に転任願いを確認しました。

指揮官直属のオローク曹長に、オローク中尉との関係を聞いたサーズデーは、二人が親子だと知り、曹長南北戦争名誉勲章を受けていたことを知ります。

 

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一方、娘のフィラデルフィアは、コリングウッドの妻のエミリー(アンナ・リー)やオローク曹長夫人メアリーに世話になり、部屋の模様替えなどに精を出しました。

その夜、フィラデルフィアは、父サーズデーと食事が出来なかったため、コリングウッドの宿舎を訪ねます。

そこでは、オローク中尉の歓迎会が開かれ、その場に居合わせたヨークや、現れた軍医ウィルケンス(ガイ・キビー)らと共に、フィラデルフィアは楽しい時を過ごしました。


3)険悪な情勢

翌日、オローク中尉とフィラデルフィアは馬で遠出に出かけ、アパッチに焼き討ちにあった隊員の遺体を発見し、危険を感じて砦に戻ります。

 

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オローク中尉は、サーズデー中佐には士官としては評価されていましたが、今回の無謀な行動を厳しく非難され、今後一切フィラデルフィアとの接触を禁じられました。

サーズデーは、オローク中尉に焼き討ち現場の処理に向かう命令を出し、自らはヨークと共にパトロールに出発します。

現場での作業を終えたオローク中尉らは、アパッチに襲われるものの、サーズデー指揮下の偵察部隊に救われました。

その後、サーズデーは、アパッチに武器や安酒を流していると思われる、交易商シーラス・ミーチャム(グラントウィザース)の店でライフルと酒を見つけ、その処分をマルケヒーらに任せます。

マルケヒーらは、安酒を飲み干して営倉送りになり、降格されてしまいます。

アパッチの動きを気にしたサーズデーは、酋長コチーズとの交渉に、ヨークと、営倉から出され肥料作りを命ぜられていた、スペイン語の話せるボーフォートを向かわせました。


4)求婚、そして出陣

フィラデルフィアは、名刺を渡されたにも拘らず、最近顔を見せないオローク中尉を宿舎に訪ねます。

そこに、サーズデーが現れて嫌がる娘を連れ戻そうとするが、彼の横柄な態度と、軍務を離れた我が家での無礼に対してオローク曹長は抗議しました。

その時、オローク中尉は父を制止して、フィラデルフィアに求婚してしまいます。

身分違いを指摘したサーズデーは、それを認めず、無礼を詫びてオローク家を立ち去るのでした。

数日後、砦では下士官主催のダンスパーティーが開かれていました。

そこに、コチーズとの和平交渉の準備を整えたヨークとボーフォートが戻ります。

ヨークは、サーズデーに経過を報告しますが、サーズデーは直ちに連隊を編成し、出撃する命令を下します。

コチーズとの約束を尊重するヨークでしたが、サーズデーは、最初から交渉する気はなく、野蛮人を誘き出す考えだったと言い放ちました。

翌日、連隊は砦を出発しますが、そこにコリングウッドの転任許可が届き、士官の妻達は、コリングウッドを呼び戻そうと即しますが、夫を臆病者にしたくない、コリングウッド夫人エミリーは、覚悟を決めて夫と連隊を見送るのでした。


5)決戦、そしてサーズデーの最後

約束の場所に着いたサーズデーは、コチーズの妥協案を退け、交渉は決裂します。

アパッチの戦法を熟知しているヨークの助言を一切無視するサーズデーは、あくまで正面突破で突撃しようとします。

サーズデーは、命令に背くヨークの指揮官の任を解き、後方の補給班に、オローク中尉と共に向かうよう命じます。

そして、コリングウッド、オローク曹長やマルケヒーらと共に突撃したサーズデーは、落馬して取り残されてしまいました。

オローク中尉を救援要請に向かわせたヨークは、部隊の守備を整えて一人サーズデーの元に向かいます。

ヨークは、連隊の壊滅をサーズデーに伝えるが、ヨークのサーベルを手にした彼は敵陣に向かいました。

辛うじて生き残っていた、オローク曹長コリングウッドが陣取る場所にたどり着いたサーズデーは、彼らと共にアパッチの総攻撃を受けて戦死しました。

コチーズは、勝利の証として奪った軍旗を、ヨークの目の前に突き刺し去って行きました。

 

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6)エピローグ

時は流れて、連隊を引き継いだヨークは、サーズデーの功績を取材する記者達の前で、国民の記憶に残る指揮官以外の隊員の武勲も称えました。

既にオローク中尉はフィラデルフィアと結婚し、子供も生まれていました。

そして、ヨークはサーズデーに敬意を表し、彼と同じ軍帽をかぶり、連隊を率いて出撃するのでした。

 

3.四方山話

1)モニュメント・バレー

ジョン・フォード監督は、本作『アパッチ砦』の他にも『駅馬車』や『捜索者』などジョン・ウェイン主演・西部劇の舞台として多数の映画撮影を当地で行っています。

このモニュメント・バレー(Monument Valley)は、アメリカ合衆国西南部のユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域一帯の名称でです。

メサといわれるテーブル形をした台地や、さらに浸食が進んだ岩山のビュートが点在し、あたかも記念碑(モニュメント)が並んでいるような景観を示していることからこの名がつきました。

古くからの先住民のナバホ族居住地域で、居留地となった現在では、その一部はナバホ族管轄のもとで一般に開放する形において公開されており、ナバホ族の聖地とも呼ばれ有名な観光地となっています。


2)キャスト

ヘンリー・フォンダ

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サースデイ中佐のヘンリー・フォンダは、ヨーク大尉のジョン・ウェインと、どちらが主演なのかよくわからない本作ですが、一刻者ながら、類まれな勇気の持ち主で、娘の結婚を反対するも、自分達の孫に夢を託し娘の義父になるだろう部下ウォード・ボンドと共に最後には命を落とす、勇敢な司令官を見事に演じています。

この指揮官は、間違いなくカスター将軍(正規軍での階級は中佐)をモデルとしているようです。


ジョン・ウェイン

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主演のジョン・ウェインは、司令官の直属部下らしく、ヘンリー・フォンダを立てながら演じていて、やや控えめな演技ですが、クライマックスからラストの貫禄や迫力たるや、40歳になったばかりとは思えない、さすがに他を圧倒する存在感を見せています。


③ワード・ボンド

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彼の自宅でサースデイ司令官の無礼に抗議する姿が印象的なオローク曹長を演じました。言わずと知れたジョン・ウェインと共に黄金期の西部劇で活躍した名脇役の1人です。ジョン・フォード一家の手堅い傍役として欠かせない人物でした。

ジョン・ウェインとは古くからの親友で、2人一緒にフォード作品のエキストラにも出たこともありました。

初期の作品ではごろつき役が多かったのですが、フォード作品に出演するようになって、荒っぽいが味のある人物を演じるようになりました。


シャーリー・テンプル

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フィラデルフィアに扮したシャーリー・テンプルの可愛らしさも印象に残ります。彼女は実生活でも、本作の恋人オローク中尉役のジョン・エイガー夫人でした。

テンプルはアメリカ映画界で最も格が高いといわれ、1930年代のアメリカを象徴するスター俳優でした。フォックス・フィルム社の子役として登場した時、大物プロデューサーのサミュエル・ゴールドウィンは「シャーリーはいくつになっても素晴らしい才能を発揮するだろう」と語ったと伝えられています。

その言葉どおり、女優、政治家、企業の重役など、いくつもの分野で顕著な功績を挙げ、6歳から85歳で亡くなるまでアメリカの名士であり続けました。

 

 

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4.まとめ

モニュメントバレーの美しいロケ、騎兵隊の疾走、リチャード・ヘイグマンの、アイルランド民謡などを巧みに使った軽快な音楽も素晴しく、ノスタルジーを超えた趣きがありました。

 

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