映画『世界侵略:ロサンジェルス決戦』定番のSFエイリアン・ムービーです!!


このタイトルからして、SFエイリアンものそのもので、そこはかとなくB級映画の気配さえしてきますが、なかなかどうして地味な印象ですが真面目に作った、それなりに面白い映画です。

 

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なにが地味な印象かというと、設定とストーリーがもう当たり前すぎて、インパクトがありません。語りすぎられたようなストーリーではありますが丁寧にキッチリ描いているので感動すら受けてしまいます。

 

さて、ストーリーは、世界中の沿岸沿いの大都市が何者かに一斉に攻撃を受け戦争状態になりました。湾岸戦争の時によく流れていた空爆と対空射撃のような映像が映し出されています。

そして時間は24時間前に遡り、主人公マイケル・ナンツ二等軍曹(アーロン・エッカート)の悲惨な過去から退役を希望しています。さらに、この映画のメインとなる海兵隊の1小隊の構成員プロフィールが描かれます。

結婚式をまじかにしたもの、心を病んでいるもの、兄弟を戦死させているもの、妊娠した妻を持つ新任の少尉、そうこうしている間にも流星群がせまり隕石状の物体が次々に洋上に落下してきました。アメリカ軍全体に招集がかけられ、ナンツ二曹にも現場に復帰の命令がでました。

 

サンタモニカ空港の前線基地に集結した小隊は、サンタモニカの市街に逃げ遅れた民間人を救出するという任務を命ぜられました。こうして物語は始まりましたが、主人公の背負っているもの、隊員の家庭事情などが前置きとして語られ、飛行場に集結した海兵隊の飛行機やヘリコプターと、結構な規模で、決戦前の臨場感もよく伝わってきました。

 

しかしながら、導入部以降、エイリアンと海兵隊の市街戦が延々と続きます。それなりの緊迫感や躍動感もあり、飽きさせませんがまるで相手がエイリアンではない『ブラックホーク・ダウン』のように見えます。

従って、派手な演出もなく、大統領や将軍が巨大スクリーンでメッセージを言うシーンも無ければ、戦闘機同士のドックファイトもありません。

 

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実際にエイリアンが来て、攻撃し始めたら多分こうなるであろう的な雰囲気を保ったまま海兵隊の1小隊がひたすら頑張るのを撮った映画といえます。

ロサンジェルスの破壊された瓦礫の山がひたすら広がり、まるで白黒映画の様なセピア色が延々と続きます。さらに、海兵隊も全員が同じ制服で、キャラクターの男女も人種も一目で見わけがつきにくくなっています。

タフな敵、応戦、決死の自己犠牲、民間人救出、敵司令船の破壊により形勢逆転し地球は救われる。このストーリーそのものにも新鮮さが微塵も感じられません。

 

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この手の映画のようなハリウッド作品に求めるものは、迫力のあるアクションシーンと大逆転の爽快感で、多少強引だとしても正義が必ず勝つという結末です。考えさせるエンドでも、教訓を残すエンドでも、また、もやもやが残るエンドなんてありえない、そういった種類の映画の典型です。

 

この作品はは見る側に心理的な負担をかけずに、上手にそれを成し遂げています。まず、宇宙人がいきなり攻めてくるので、敵を倒すのに逡巡や葛藤がまったくありません。そして、エイリアンはメカ一体型のフォルムなので、撃ちまくって殺すという罪悪感も芽生えません。設定がずさんと言えますが、まったく意思疎通もなく、まるで手ごわいバイ菌を排除している様です。

 

迎え撃つのがよく訓練を受けた海兵隊の精鋭で、統率がとれていて、パニックをおこして逃げまどったりはしない。見ていて怒りを覚えるような愚かな行動をしたり、ストーリーを膨らませるために急に恋に落ちるやつとか、とにかく厄介な奴がいないのです。

スパイスとしてあるのは、ナンツが部隊を全滅させた男として忌み嫌うという設定で、これも自己犠牲で部隊の危機を救って逆に尊敬されてくる、というこれも定番の成り行きが用意されています。

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もちろん、全員が無事帰還できる訳でもなく、軍全体でなく小隊の戦いがメインなので、絶対に全滅しないことは確かで、子どもは助かるというルールもきっちり守られており、観客は、圧倒的な敵であるエイリアンと絶対的正義である小隊の戦いだけに集中して見ることができる訳です。

そして最後には、宇宙人の司令船を破壊して皆で喜び合う。小隊も称えられ、もう休めばいいのに、最後まで格好よく戦いの場に戻っていきます。この辺は、『ブラックホーク・ダウン』とまったく同じです。

 

ごく単純に、すっきりしたい時に楽しめ、予定調和のこんな映画も、そんな意味で貴重ではあります。

 

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