映画『湯を沸かすほどの熱い愛』衝撃のラストシーンは?!


この作品は、2016年公開の主演は宮沢りえ、脚本・監督は中野量太の映画です。なお、中野量太は本作が商業用長編デビュー作となっています。

 

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宮沢りえが第40回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞、杉咲花が最優秀助演女優賞を受賞しているほか、4部門で優秀賞を受賞しています。他のキャストに、オダギリジョー松坂桃李駿河太郎がいい味を出しています。

評価としては、内外の映画祭で高評価を得ていますが、中でも第31回高崎映画祭では、最優秀監督賞・最優秀主演女優賞・最優秀新進女優賞・最優秀新人女優賞の4冠を受け。選評で、

本作は、昭和から平成へと時代が変わる中で思春期を迎えた世代が親となる、平成の時代性を背負った家族の物語。意志を持って母となり家族を守らんとする主人公を軸に、それぞれの登場人物の人生も丹念に追っている。群像劇としての厚みも忘れず、時代の空気感、その中で育ち生きる人の手触りを捉え、観客を物語に引き込んでいく手腕に優れていた。

と評されています。

しかしながら、ラストシーンがあまりに衝撃的なので、「要らないラスト」「何のことかわからない」「犯罪行為」「ホラー」などと言われ、賛否両論出ていましたが、ここは、このラストシーンは「ファンタジー」と解釈すれば、平和で、微笑ましく、なお美しく終われたのではないでしょうか。

表向き無難に葬式を済まし、薪で沸かしたお風呂にみんなで入り、ハッピーエンドとしたうえで、愛した人たちといた銭湯で最後見送られ、愛した人たちを自分の身をもって芯まで温める。無限の愛。それくらいの愛じゃなきゃ湯は沸かないのですよと言われているようです。

これで、この映画のラストシーンの必然性に決着がつきそうです。

 

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物語は、

夫の幸野一浩(オダギリジョー)とともに銭湯を営んでいた双葉(宮沢りえ)は、夫の失踪とともに銭湯を休み、パン屋店員のアルバイトで娘の安澄(杉咲花)を支えていました。ある日職場で倒れた彼女が病院で検査を受けると、伝えられたのは末期ガンとの診断でした。2~3カ月の余命しか自分に残されてはいないと知り落ち込む双葉でしたが、すぐに残されたやるべき仕事の多さを悟り立ち上がります。

まずいじめに悩み不登校寸前に陥った安澄を立ち直らせ、級友たちに言うべきことを言えるようにさせることです。そして行方不明の一浩を連れ戻し、銭湯を再度開店するとともに家庭を立て直すことを双葉は持ち前のタフさと深い愛情で次々と仕事をこなします。一浩とともに彼が愛人から押し付けられた連れ子の鮎子(伊東蒼)をも引き取って立派に家庭を立て直しました。

その上で、彼女は夫に留守番をさせて娘たちと旅に出ました。彼女の狙いは、腹を痛めて得た娘ではない安澄を実母の酒巻君江(篠原ゆき子)に会わせることでした。道すがら出会ったヒッチハイク青年向井拓海松坂桃李)の生き方をも諭し、義務を果たそうとした双葉だったが、やがて力尽きて倒れてしまいます。

 

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こうした彼女の深い思いは家族たちを支え、そして拓海や、安澄の実母・君江、夫の調査に当たった子連れの探偵・滝本(駿河太郎)の心にも救済をもたらすのでした。そして、瀕死の双葉の病室の窓辺に、これらの双葉にかかわった人によって、双葉が観たがっていたエジプトのピラミッドが涙ながらに組みあがっていました。

 

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静かに眠りについた彼女に導かれるように、新たな繋がりを得た人々はこの銭湯で行動しはじめました。そして彼らを見守る双葉の心が、煙となって銭湯の煙突から立ち上るのでした。

 

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